【Internet Explorer 8の深層に迫る！】インターネットを快適・便利にするIE8の新機能とは

手間を省いて必要な情報にアクセスするアクセラレータ

　新機能の内、アクセラレータとWebスライス、検索候補は、ブラウザの使い勝手を向上させ、かんたんに情報にアクセスできるようにする新機能だ。

　アクセラレータは、Webサイト上のテキストを選択すると選択範囲のそばにアイコンが表示され、そこからさまざまなWebサービスが利用できるというもの。アイコンをクリックして表示されるポップアップから最適なサービスを選択すると、かんたんに情報にアクセスできるようになる。

テキストを選択すると、その付近に青いアイコンが表示される。これをクリックする クリックするとあらかじめ設定したアクセラレータの選択がポップアップする その他のアクセラレータも選択可能

　分からない言葉、住所、製品名、とりあえず何でも選択して、任意のサービスを選べばいい。サービスによっては、ポップアップにカーソルを合わせるだけで結果が表示されるプレビューに対応しているので、わざわざ別サイトに移動しなくても詳細な情報が得られる。

プレビューに対応しているサイトの場合、カーソルを合わせるだけで内容がポップアップする 地図で場所の確認もかんたんに行える これは価格.comの例。製品の最新価格がすぐに分かって便利

　たとえば地名や住所を選択して「Live Searchの地図」を選ぶと周辺の地図が表示され、さらに地図をクリックするとLive Search Mapsのサイトに移動する。商品名を選択して「価格.comで検索」を選ぶと、その商品の販売価格がポップアップしてくれる。

　ほかにも数字を選択して「通貨コンバーター」を選ぶと、ドルから円、ユーロから円といった変換をしてくれたり、企業名を選択して「NIKKEI NET」を選ぶとその企業の株価情報が表示されたり、さまざまな情報が手軽に得られる。これまでは、テキストを選択・コピー、検索サイトを開いて検索窓にペースト、検索結果から必要なリンクを探す、といった作業が必要だったが、アクセラレータを使えば、必要な情報により早くアクセスできるようになる。

　国内も含めてすでに多くのアクセラレータが公開されており、インストールもかんたんに行えるので、気軽に利用できるのもメリットだろう。

Webサイトの一部を切り出せるWebスライス

　もう1つの新機能であるWebスライスは、IE8の「お気に入りバー」にWebサイトの一部を登録し、いつでも1クリックで情報を呼び出せる機能だ。時々刻々と変化するような内容を登録しておくと、自動で定期的に情報を取得してくれるので、常に新しい情報にかんたんにアクセスできる。

Webスライスは、お気に入りバーから最新情報にアクセスできる機能 対応サイトにアクセスすると、RSSアイコンが緑に変わるほか、Webスライスとして取り込める部分にも緑のアイコンが表示される

　たとえばマーケットの情報や天気予報、最新ニュースといった情報は、サイトにアクセスするかRSSリーダーで閲覧するといった方法があるが、Webスライスであればお気に入りバーをクリックするだけで、素早く最新情報にアクセスできるわけだ。

太字に変わっているのが更新されたWebスライス

　Webスライスを利用するにはサイトが対応する必要があるが、サイト側は簡単な作業だけで、Webスライスとして提供したい情報を指定できるという。対応したサイトにアクセスすると、ツールバーのRSSアイコンが緑になるほか、Webスライスとして取得できる部分にも緑のアイコンが表示され、クリックするだけでインストールできる。

　登録されたWebスライスは、右クリックから設定変更が可能で、更新スケジュールを変更することで、1日1回の更新から15分ごとに更新するといったことまで設定できる。

　更新があった場合、Webスライスのタイトルが太字に変わるため、更新があったかどうかも分かりやすい。

よく覚えていない言葉も簡単に検索できる検索候補

　Webサイトの検索をする際に、検索サイトにアクセスする方法に加え、ブラウザに用意された検索ボックスを使うのが一般的だ。IE8では、この検索ボックスが拡張されている。

　IE7のころから、検索ボックスで利用する検索サイトはかんたんに追加できるようになっているが、IE8ではさらに、検索サイトが検索候補機能に対応していると、検索キーワードを入力している途中でその候補を表示できるようになった。

　たとえばGoogleやYahoo!などのサイトで検索候補に対応。gooは「Visual Search」としてタレントや映画、音楽といった情報を画像付きで表示してくれる機能も搭載。より素早くほしい情報にアクセスできる。

検索候補が表示されたところ。Webサイトの履歴からも検索してくれるのも便利 gooのVisual Searchによって、一部の言葉からタレントなどを写真付きで表示してくれる

　アクセラレータ、Webスライス、検索候補といった新機能は、対応サイトが増加することが重要なポイントだ。マイクロソフトでは今後も拡大に向けて力を入れていく方針だが、こうした機能はIE8だけの独自機能というわけではなく、ほかのブラウザも導入可能だという。

　まず、シェアが高いIEが導入したことで新機能が幅広く一般化できる。これをほかのブラウザでもサポートするようになれば用途が拡大し、ユーザーの使い勝手がさらに向上することが期待できる。