【Internet Explorer 8の深層に迫る！】インターネットをより安全に使いこなす

最新Webブラウザ「Internet Explorer 8」（以下IE8）は、インターネットを快適に利用するための新機能を数多く搭載しているが、IE8の神髄はそれだけではない。インターネット上にはびこる悪意のある攻撃に対処するセキュリティの高さ。それがIE8の大きな特徴となっている。IE8を使うことで、インターネットをさらに安全に使いこなそう。

フィッシング詐欺やマルウェアを防ぐSmartScreenフィルター

SmartScreenフィルターは、メニューから有効/無効を切り替えられるSmaetScreen

　IE8のセキュリティ機能は豊富にあるが、まずは「SmartScreenフィルター」。これは、ユーザーがアクセスしようとしているサイトのURLを分析し、フィッシング詐欺サイトの疑いがあればアクセスをブロックする機能に加え、ウイルスなどのマルウェアの侵入をブロックする機能も搭載している。

　フィッシング詐欺対策機能はIE7でも搭載されており、全世界では週に100万回以上のアクセスをブロックしてきたという。SmartScreenフィルターはこの機能をさらに向上させ、UIやパフォーマンスの改善、ヒューリスティック検出機能の搭載などが行われている。

　SmartScreenフィルターはIE8の初回起動時に設定を行う。利用時にはアクセスしようとしているサイトのURLがマイクロソフトに送信されるが、個人は特定されない形になっているので、基本的には有効にしておくといい。あとは、通常通りにサイトの閲覧を行うだけ。バックグラウンドでURLを分析して、フィッシング詐欺サイトと報告があったサイトにアクセスしようとすると、アクセスをブロックして警告画面を表示してくれる。

基本的には自動でチェックされるが、機能を無効にしている場合など、手動でチェックすることも可能。「セーフティ」→「SmartScreenフィルター機能」→「このWebサイトを確認する」でチェックできる

　とはいえ、フィッシング詐欺サイトは日々生まれては消えているので、まだマイクロソフトに情報がないフィッシング詐欺サイトにアクセスしてしまう可能性がある。フィッシング詐欺サイトの疑いがあったら、それ以上のアクセスはやめて、疑わしいサイトであったら、「セーフティ」→「SmartScreenフィルター機能」→「安全でないWebサイトを報告する」から情報を送信しておけば、マイクロソフト側で本当に危険かどうかをチェックして、問題が見つかれば、それ以降のアクセスがブロックされるようになる。今後のインターネットの安全性向上に役立つので、フィッシング詐欺サイト発見時はこれを実行しておきたい。

　新たに搭載されたヒューリスティック検出機能は、Webサイトの動作に注目し、怪しい動きを検出することができるようになっている。これは、まだSmartScreenフィルターでブロックできない新しいフィッシング詐欺サイトの検出に有効で、より安全性が向上する。

ファイルダウンロード時にSmartScreenフィルターが動作し、マルウェアのチェックをしてくれるSmaetScreen

　ここで検出されたサイトにはアクセスできるが、アクセスしてみて怪しいと感じたら、これまでと同様に疑わしいサイトとして報告することもできる。

　さらに、フィッシング詐欺サイトでなくても、ウイルスなどのマルウェアを配布するサイトへのアクセスも検出し、ブロックすることができる。サイトにアクセスせず、メールのURLから直接ダウンロードを試みる場合でもURLを検査し、ブロックしてくれる。同様に、ダウンロードされるファイルについても検査を行ってくれ、より安全性が高められている。