最終更新時刻:2010年12月18日(土) 8時00分

【Internet Explorer 8の深層に迫る!】インターネットを快適・便利にするIE8の新機能とは

以前にも増して、Webブラウザの存在感が増している。これまでもWebサイトを閲覧するためのツールとしてPCの必須アイテムだったが、常時接続・ブロードバンドの進展、そしてWebアプリの登場で、ブラウザが果たす役割はこれまで以上に大きくなっている。そうした中、マイクロソフトから「Internet Explorer 8」が登場。満を持して登場したIE8の実力を検証してみよう。

高速化されたIE8

 IE8は、2006年10月に登場したIE7の後継ブラウザだ。Internet Explorerは、95年の登場以来、ほぼ1年以内のバージョンアップを行ってきたが、01年のIE6以降はバージョンアップが遅れ、IE7登場まで5年が経過した。IE8はそれから比べると短いスパンでのリリースとなったが、それにしても2年以上のブランクというのは長かった。

 しかし、長いブランクを経て登場したIE8は、格段の進化を遂げており、注目に値する製品となっている。Web2.0系のAJAXを使ったWebアプリを始め、インターネットを使う上で便利な新機能がそろっている。

 IE8の新機能は、「高速性」「アクセラレータ」「Webスライス」「検索候補」「互換表示」「SmartScreen」といった機能が上げられる。

 高速性は、最近のWebブラウザの大きなテーマであるスピードを強化したというもの。WebアプリをはじめとしてWebサイト上で頻繁に使われるJavaScriptの実行速度を競う傾向が強いが、単純な実行速度比較ではミリ秒単位の競争になってしまう。

 IE8では、JavaScriptの実行速度の向上だけでなく、「Webページが最終的に表示されるまでの待ち時間を短くする」というスタンスで開発されたという。

 Webページが表示されるまでには3つの段階がある。データのダウンロード、ダウンロードしたデータの解析、GDIオブジェクトが生成するレンダリング、という3つの段階だ。この3段階に対してIE8は手が加えられている。

 まず、IE7まではデータをダウンロードするためのセッションが2本までしかはれなかったが、これを6本に拡大。ブロードバンド化で1ページあたりの画像が増え、外部のファイルを利用することも増えているが、セッション数が増加したことで同時にダウンロードでき、実質的な待ち時間が減少する。

 さらにHTMLやJavaScriptなどのデータ解析速度も向上させ、JavaScriptではIE6比で7倍、IE7比で5倍の速度を実現したという。従来、HTMLを解析する際にページの上から順に解析を行い、仮に外部のデータが貼り付けられていたら、それをダウンロードするまで解析が停止していた。IE8ではダウンロードを待っている間も解析を続けることで表示速度を向上。外部データを利用する場合、ネットワーク状況などでダウンロードがボトルネックになる場合があり、これを解消したのが一番大きな改善だという。

 レンダリングに関しては、OSの進化に伴って描画機能が改善されており、これも高速化を実現。これら3つの段階を向上させたことでIE7に比べて大幅なパフォーマンス改善が実現したそうだ。

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バックナンバー
【第1回】インターネットを快適・便利にするIE8の新機能とは

常時接続・ブロードバンドの進展、そしてWebアプリの登場で、ブラウザが果たす役割はこれまで以上に大きくなっている。そうした中、満を持して登場したIE8の実力を検証してみよう。
2009/05/18 11:00

【第2回】マイクロソフトが語るInternet Explorer 8の真実

「Internet Explorer 8」は、数々の意欲的な機能を搭載し、インターネットをより便利に、快適に使えるように配慮されている。マイクロソフトにとってIE8はどんなブラウザなのか。同社のキーパーソンに話を聞いた。
2009/06/01 11:00

【第3回】インターネットをより安全に使いこなす

IE8は、インターネットを快適に利用するための新機能を数多く搭載しているが、IE8の神髄はそれだけではない。インターネット上にはびこる悪意のある攻撃に対処するセキュリティの高さ。それがIE8の大きな特徴となっている。IE8を使うことで、インターネットをさらに安全に使いこなそう。
2009/06/15 11:00

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