Galaxy S6 edgeで「Kids Mode」レビュー--幼児・小学生の利用時間制限におすすめ

【CNET Japan Ad Special】 高橋暁子2015年08月31日 11時42分

ポイントを押さえて「Kids Mode」を設定

 Samsungの「Galaxy S6 edge」は、2015年4月に発売されたGalaxyシリーズの最新端末。5.1インチの丸みを帯びた美しいディスプレイ画面(両面エッジディスプレイ)を持ち、高級感が感じられる。1600万画素のスマートフォンカメラは画質が良く、美しい写真が撮れる。

 Galaxyシリーズには、「Kids Mode」が搭載されている。Kids Modeとは、子どもが端末を安全に楽しく利用できる環境に設定できるモードのことであり、子どもが使えるアプリや機能を制限できる。今回、このKids Modeを試せることになった。Kids Modeはどのような使い方ができるのかというレビューと共に、子供の安全利用のポイントについてお伝えしていきたい。

 Kids Modeが見つからず、いきなりつまづいてしまった。Kids Modeはデフォルトで端末に入っていない(プレインストールされていない)ので、利用するためには事前にKids Modeのウィジェットをダウンロードし、ホーム画面に設定する必要があるのだ。

 アプリスストア「GALAXY Apps」で「キッズモード」「kids」などあれこれ入力して検索してもも見つからず、最終的に「Kids Mode」と入力することで見つけられた。筆者がGalaxy端末に触った経験が少ないというのも影響しているのかもしれないが、初心者向けにもう少し見つけやすい方がいいのではないかと感じた。デフォルトでインストールしてあってもいいかもしれない。

 大切なのが「PINコード」設定だ。ペアレンタルコントロールの設定時、Kids Mode終了時に利用するので、子供にわからない数字を設定すること。「誕生日」「電話番号」など、子供でも推測できるものは絶対にやめたい。また、ある程度の年齢になると、子供は親の手元から番号を推測しようとし始める。設定後は、子供から手元が見えないようにして番号を打ち込む必要があるだろう。

 初期設定では、子供の年齢などのプロフィールを入力したり、子供が端末から連絡できる連絡先を追加したりする。緊急時に保護者への連絡用に持たせることもできるのだ。子供の利用を許可するアプリの追加もできるが、スキップして後で追加することも可能だ。

  • 画面1:「Kids Mode」と検索すれば見つかる

  • 画面2:PINコードは子供に絶対に分からない数字を設定しよう。子供にばれないような運用が大切

  • 画面3:キッズプロフィールを入力しよう

Kids Modeで利用できる機能

 Kids Modeアプリをダウンロードして開くと、画面4になった。異国の香りがする色鮮やかできれいなデザインだ。

  • 画面4:Kids Modeアプリを開いたところ

 Kids Modeという名称からも言えることだが、アプリのデザインから言って、未就学児から小学校中学年くらいまでが対象となるだろう。この後述べるが、Kids Modeではブラウザ機能なども利用できないので、ある程度以上の年齢になると物足りなく感じると思われる。スマホを利用し始めの時期の、未就学児から小学校中学年くらいまでの子供の入門機として使えそうだ。

 Kids Modeアプリを追加してできるようになるのは、設定した相手と連絡がとれる「キッズコール」、写真や動画を撮れる「キッズカメラ」、Kids Modeで保存された写真・イラスト・音声など、視聴を許可されたメディアが確認できる「キッズギャラリー」、アプリの追加ができる「キッズストア」の4つの機能。下部の「家マーク」をタップすると、オリジナルの知育系アプリが楽しめる。「子供の顔マーク」をタップするとペアレンタルコントロールの設定画面になり、「扉マーク」をタップするとKids Modeを終了させられる。ただし、ペアレンタルコントロール機能設定とKids Mode終了には、その都度先に設定したPINコードの入力が必要だ。

 動画や音楽を追加したいと考え、あれこれ探したところ、別アプリをダウンロードすればできることに気がついた。以前のKids Modeには元々入っていた絵が描ける「キッズメモ」、声を録音できる「キッズボイスレコーダー」、Kids Modeで閲覧を許可された動画が見られる「キッズビデオ」などは、すべて別途アプリをダウンロードする必要がある。

 同じシリーズにも係わらず、Kids Modeとは別にダウンロードする必要があるのは分かりづらい。おそらくKids Modeは使いたいが、動画や音楽は利用させたくない保護者がいるのだろうが、入れなければできることが少なすぎて子供から不満が出てくるのではないか。Kids Modeを利用するなら、ぜひ追加でダウンロードしておきたいところだ。

 子供に利用を許可するアプリが追加できるので、試しに追加してみた。YouTubeなどはなく、地図アプリや子供向け知育アプリ、携帯キャリアのアプリなどが用意されている。中には、FacebookやInstagramなどの人気アプリも混じっている。

 試しに入れてみたアプリは、Kids Modeを立ち上げると「ギフト」として見える。保護者からの贈り物というわけで、子供がもらうと嬉しい演出だ。ギフトをタップするとアプリが現れる。ただ、「Kids Modeでは使えません」という表示が出てしまうアプリがあるのが少々残念か。

  • 画面5:追加できるアプリの一例

  • 画面6:許可されたアプリはKids Modeでは「ギフト」として見える嬉しい演出

利用時間制限が◎

 子供のスマホ利用時の悩みでトップを争うのが、子供がスマホ依存になってしまい、利用が止められなくなる問題だろう。実際、4歳でスマホ依存になり治療が必要になった子供もいるので、何も制限をせずに持たせると依存してしまう可能性は高い。

 そこで早速、保護者が使いたい機能ナンバー1であろう利用時間制限を設定することにした。ペアレンタルコントロール機能画面から設定でき、基本は1日30分という設定だが、「歯車マーク」をタップで3時間までの間で自由に設定できる。まずは子供と話し合って上限を設定し、その後利用状況を見ながら変えていくのがいいだろう。

 ペアレンタルコントロール機能画面からは、日による利用時間の推移が確認できる。利用が増え続けているとスマホにはまっている可能性があるので要注意だ。子供がよく利用するアプリ、利用時間などもグラフで確認できるので、思わぬ子供の利用傾向を垣間見ることができそうだ。

  • 画面7:利用時間制限は基本1日30分

  • 画面8:1日の利用時間上限は3時間までの間で自由に設定できる

  • 画面9:ペアレンタルコントロール画面からはさまざまな設定ができる

  • 画面10:ペアレンタルコントロール機能画面からは、日による利用時間の推移がグラフで確認できる

  • 画面11:子供がよく使うアプリから思わぬ利用が垣間見えるかも

  • 画面12:制限時間になるとワニが寝ている画面になり利用が遮断される

 制限時間が近づくと、5分前、3分前、1分前に画面に表示が現れるので、「あともう少し」というのが子供にも直感的に分かりやすい。制限時間になると、ワニが寝ている画面になり、強制的に利用が遮断されるようになっている。子供と利用時間を約束しても、なかなか守ることは難しいもの。このような機能を使うことによって強制的に遮断することで、利用時間が守りやすくなるかもしれない。

 なお、利用時間は平日と休日で長さを変えたり、終了した後も保護者が利用時間を追加延長できる。ご褒美的に休日の利用時間は長くしたり、時々は利用時間を追加する時があってもいいかもしれない。

 また、、親がペアレンタルコントロール機能を利用している時間も、利用時間としてカウントされているようだ。設定するのに時間と手間がかかるので、設定をすべて終えてから時間制限を設定するといいだろう。

 Kids Mode系のアプリは子供に受けそうな可愛らしく楽しいものばかり。お絵かきアプリは砂地に描いたり、黒クレヨンで塗った後に引っ掻いて描くものもある。キャラクターの歯磨きやシャンプーができる知育アプリなどは、保護者がぜひ幼児に使わせたいものではないだろうか。ボイスアプリに言葉を吹き込むと、他のキャラクターの声で同じ言葉を話してくれる。自分の写真を撮ってキャラクターを選ぶと踊るものもあり、楽しく利用できる。

  • 画面13:黒いクレヨンで塗った後に引っ掻いて絵が描ける

  • 画面14:他のキャラクターが自分の話した言葉を喋ってくれる

  • 画面15:歯磨きなど幼児の知育アプリも

 電車やレストランなどで子供が退屈した時、「スマホを貸してほしい」と言われたことがある保護者は多いだろう。普段は保護者の端末として利用し、非常時に時間制限を設定して渡すのに向いていそうだ。塾に行く時などにも、保護者との連絡用に子供に安心して渡せるだろう。

 欲を言えば、さらにYouTubeなど動画アプリで見せたいものを追加できたり、フィルタリング機能があるブラウザアプリなども追加できると、もう少し高い年齢でも楽しめるのではないか。

 子供は成長する。成長に従って利用したいコンテンツも変化し、使う必要がある機能も変わる。中学生以降になったら利用範囲が広がる。違法・有害サイトに間違ってアクセスすることを防ぐ携帯キャリアのフィルタリングサービスに加入するのがおすすめだ。無料で年齢や必要に応じたフィルタリング機能が利用できるので、特に子供が小学生以下の場合は必ずかけたいところだ。

 また、子供が小さいうちは勝手にアプリストアで買うことができないよう、Google Playでの購入を制限するため、パスワードを登録することも必要だ。子供と端末を共用する場合は、パスワード設定を購入の度に入力する「すべての購入」にしておくのがおすすめだ。同時に、子どもが勝手にアプリをダウンロードしないようにするためには、Google Playストアで設定変更し、コンテンツフィルタリングをかけておくといいだろう。どちらもAndroid端末でできる設定だ。

 音楽や動画も自ら追加しなければならないなど、親の側にある程度のリテラシーの高さを求める面があることを感じた。ただ、基本的な使い方さえマスターすればそう難しくはないので、保護者側も安心して利用させることができ、子供側も十分に楽しめるアプリだと思う。保護者と子供で話し合いながら、利用するアプリや利用時間を決めて利用するといいだろう。

高橋暁子

ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。

CNET Japan連載「スマートフォンネイティブが見ている世界」:http://japan.cnet.com/sp/smartphone_native/

ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/

Twitter:@akiakatsuki

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