音の世界標準へ--DTSが導く新時代サラウンド【後編】

CNET Japan Ad Special2012年02月10日 13時00分

テレビにも、ラジオにも--DTSに見る未来の音響

 薄型テレビはデザイン性の高さを要求されるようになり、スリム化や狭額化が進んでいる。だがその分スピーカを配置するスペースが減り続けていて、音質はブラウン管テレビの時よりむしろ劣化しているケースもある。せっかくのハイビジョン映像もこれでは台無しだ。


米国で発売されているDTSデコーダ搭載テレビのサムスン「UN55D8000YF」

 そこで有効になるのがDTSのテクノロジ。すでに中国や欧州向けのテレビではDTSのデコーダの搭載は当然のことと認識されている。またディーラーからは、DTSデコーダが搭載されていないと販売できないと声が出ているほどの認知度だと言う。

 国内メーカーの今後の動きは、現時点で定かではないが、海外向けのテレビには導入されていくことになると考えられる。日本国内のテレビにも搭載してほしいものだ。

ラジオのサラウンド放送をサポートする「DTS Neural Surround Sound」

 米国や中国では、現在サラウンドでラジオ放送が行われている。そこで導入されているのがDTSの「DTS Neural Surround Sound」という技術だ。

 DTS Neural Surround Soundは5.1chのサラウンド信号をステレオ音声の中にダウンミックスするというもの。複雑なパラメータなどを使用しなくても使えるので、ライブ放送などリアルタイムでサラウンドをエンコーディングしながら放送するなどのときに効果を発揮する。

 米国では、メジャーリーグベースボール(MLB)も最大のラジオ加盟局であるブレーブス・ラジオ・ネットワークが、アトランタ・ブレーブスのホーム&アウェイの全試合中継で、DTS Neural Surround Soundを採用して放送している。 カーオーディオやAVアンプといったチューナ搭載機でサラウンド再生ができるため人気を集めているという。

 今まで劇場や本格的なホームシアターシステムで使用されるもの、と思っていたDTS規格だが、PCやスマートフォンなど身近なツールにまでそのテクノロジは降りてきている。AV機器とPCやスマートフォンとの垣根がなくなりつつある今、どんな機器でも「高音質」を提供するDTSは、今後も目が離せない存在と言えるだろう。

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