「ニフティクラウド エンジニアリングパーツ」が変えるニッポンのクラウド--すべてはエンジニアの幸せのために

CNET Japan Ad Special2013年12月26日 11時00分

メールの大量配信をエンジニア視点で簡単にする「ニフティクラウド ESS」


ニフティクラウド本部
クラウド事業部クラウドプラットフォーム部
課長 加瀬正樹氏

 最後に登壇したニフティクラウド本部クラウド事業部クラウドプラットフォーム部課長加瀬正樹氏からは、メール配信(ESS)サービスの紹介が行われた。加瀬氏は入社以来、メールシステムの企画/開発に携わっており、社外の活動でも迷惑メール対策推進協議会やJapan DKIM Working Groupなどに参加する、いわば"メールのプロ"でもある。

 加瀬氏はまず、メールというツールが、1990年代に普及して以来、どんな軌跡をたどってきたかを振り返っている。インターネットの登場とともに、一躍コミュニケーションの主役に躍り出たメールだが、2000年代に入って携帯電話が普及するに従い、スパムメールの割合が激増する事態になっている。また、SNSなどメール以外のコミュニケーションツールが多様化や、メールの抱えるセキュリティ課題が大きくなるにつれ、もはやコミュニケーションツールとしての役割を疑問視する声も少なくない。「現在、世の中に流れるメールのうち大半はDM(一方向メール)だと見ていい」と加瀬氏は指摘するが、そうなるともはやメールはコミュニケーションよりはマーケティングのためのツールという側面が強いともいえる。

 メールの代表的なプロトコルであるSMTPは、メールというツールが1対1のコミュニケーションとして利用される時代に作られました。これを1対多の大量配信ツールとして応用しようとすれば、当然、システムは複雑になることを免れない。とくにビジネスとして大量のメール配信を行おうとすれば、「サーバを1つ用意して、MTAを起動し、カスタマにメールを配信する」という簡単なしくみでは実現させるのはほぼ不可能だ。なぜなら大量配信を行おうとすれば必ず届かないメールが出てくるため、これを届くようにする必要があるからだ。

 加瀬氏によれば、大量のメールを高い確度で配信するには、システム面だけで

  • 1. MTAを複数用意して、全員に一斉送信できるように改良
  • 2. IPアドレスを複数用意して、IPあたりの送信数を抑える
  • 3. IPあたりの送信ピッチをキャッピングする
  • 4. 不達メールのアドレスクリーニングをする
  • 5. SPFやDKIM(なりすまし対策)を実施する
  • 6. RBL(ブラックリスト)対策をする

 というステップが必要となるという。つまりこれだけの要素を抑えなければビジネスとして成り立たないのだ。そしてこの課題をエンジニア視点で解決するためにニフティが提供するのが「ニフティクラウドESS」になる。

 ESSは言ってみれば、先に挙げたようなステップをひとまとめにしてユーザに提供し、到達性の改善や運用の難しさを一気に解決するサービスだ。ニフティの長年に渡るメールサービスのノウハウに加え、メール配信エンジンとして業界で定評のある「STAR MAIL」を採用したことで、大規模なメール配信を安定して行える実績があるという。また、SMTPリレーとREST API(今後提供予定)を利用し、ニフティクラウドの既存環境との連携も容易だ。ESSはAWS SESと互換性をもつが、加瀬氏は「ニフティのメールシステムに関する独自の運用ノウハウが詰め込まれた、ニフティらしさの強いサービスを目指す」と強調する。サービスの開始も簡単で、すでにニフティクラウドを利用しているユーザは 利用申し込み後、メールソフトでも10分程度で利用が可能になる。

 もっともクラウドベースのメール配信業界にはすでに多くのサービスが存在しており、ESSは後発に当たる。加瀬氏は「ニフティはまず、PaaSベースで小規模なところ、つまりエンジニア向け市場をターゲットにしていきたい」と語っており、近いうちにAPIやDKIM認証、ログのダウンロードといった機能も取り込む予定だとしている。

 メール配信活用事例としては、定期的なお知らせメール送付システムや、Webサービスを開発する際に必要になる会員登録メール、障害通知メールの利用といったライトな利用を想定している。

 「将来的には管理系機能を充実させ、大規模&SaaS市場にもサービスを拡大していきたいが、すべてはこれから。ブラッシュアップはもちろんのこと、ニフティクラウドならではの機能を図っていき、エンジニアが求める機能を取り込んでいきたい」とESSの展望を語る加瀬氏。メールのプロがプロデュースするクラウドベースのメール配信サービスがエンジニアにどんなメリットを提供できるのか、興味深い。


 エンジニアのスキルアップを支援するために定期的に開催されている「ニフティクラウドmeet-up!」の第3回となった本セミナーだが、夕方からの開催にもかかわらず、80名近い受講者が参加し、クラウドに対する関心の高さがあらためてうかがえる。セミナー終了後には懇親会も開催され、登壇した講師やニフティ関係者がエンジニアリングパーツのデモを行い、受講者自身が試す機会も設けられていた。

 AWSの対抗サービスというよりも、日本のエンジニアのより近くに寄り添うかたちで提供されるともいえるニフティクラウド エンジニアリングパーツ。クラウドのメリットをエンジニアが体感するには最適な規模感のサービスだといえる。すべてのエンジニアを幸せにするという使命を載せ、ニフティクラウド エンジニアリングパーツはニッポンのエンジニアのもとへと向かっていく。

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