「ニフティクラウド エンジニアリングパーツ」が変えるニッポンのクラウド--すべてはエンジニアの幸せのために

CNET Japan Ad Special2013年12月26日 11時00分

セミナー開催、「ニフティクラウド エンジニアリングパーツ」

 アプリエンジニアの仕事とは、本来コードを書くことにある。だが、その本来の仕事とはかけ離れた業務(雑務)に悩まされているエンジニアは少なくない。その雑務の代表ともいえるのがインフラの運用/管理だろう。近年はクラウドコンピューティングの普及で、開発環境をクラウド上に構築しているケースも多く、それならばもはやサーバのメンテナンスなどにアプリエンジニアが関わらなくてもいいはずなのだが、実際にはオンプレミスと苦労の総量が変わらないという笑えない話もよく耳にする。

 エンジニアにはもっとクリエィティブな仕事をしてほしい - 自社内に多くのエンジニアを抱えるニフティにとってもそれは切実な願いだ。2010年からIaaS型のパブリッククラウドサービス「ニフティクラウド」を提供する同社だが、この12月からインフラ構築を支援する「ニフティクラウド エンジニアリングパーツ(以下、エンジニアリングパーツ)」を段階的にローンチすることを発表している。まずは「RDB(Relational Database)」「メール配信」の2つのサービスから始めるとのことだが、いずれもアプリエンジニアが本来の仕事であるコードライティングに集中できるようにするための、いわば「エンジニアを幸せにするためのサービス」だと強調する。


 12月4日、エンジニアリングパーツの内容を解説するセミナー「ニフティクラウドmeet-up! - データベースの管理とメール配信でこんなに変わる、ニフティクラウドならね」として東京・新宿にあるニフティ本社で開催された。本稿ではそのセミナーのもようをお伝えしながら、エンジニアを幸せにするというエンジニアリングパーツ、中でも「RDB」と「メール配信」の詳細について迫ってみたい。

ニフティクラウド エンジニアリングパーツの概要

 最初に登壇したニフティクラウドプラットフォーム部 市角栄康氏からは、エンジニアリングパーツの概要が紹介された。


ニフティ株式会社
ニフティクラウドプラットフォーム部
市角栄康氏

 市角氏ははじめに、一般的なクラウド(IaaS)のメリットとして

  • オンデマンド…サービスリリースのリードタイム短縮
  • 従量課金…コストの最適化
  • 伸縮性…スモールスタートで始められる
  • コントロールパネル、APIによるプログラム連携…インフラエンジニア不要

 といったポイントを挙げ、こうしたクラウドならではのメリットがインフラエンジニアを楽にした部分は大きいと評価する。

 一方で、アプリエンジニアはどうだろうか。市角氏は「クラウドの登場でアプリエンジニアもたしかに自由度は上がった。しかし、キャパシティプランニングやクラウド用のインフラ設計など、これまでインフラエンジニアがやってきたことがアプリエンジニアにしわ寄せされる傾向にある」と指摘する。メリットと同時に新たな負荷がもたらされたともいえる。

 「クラウドの自由度は存分に受けたい、でも(インフラの)面倒な部分は絶対に見たくない - アプリエンジニアの願いはこれに尽きる」(市角氏)

 IaaSがインフラエンジニアを幸せにしたなら、アプリエンジニアを幸せにするものは何か - ニフティクラウドとしてIaaSを提供するニフティが、アプリエンジニアの幸せを考えて誕生させたサービス、それがエンジニアリングパーツだ。データベース、メール配信、キューイングなど、アプリ開発に必要な機能をAPIとして提供する。アプリエンジニアはミドルウェアのインストールやデータベースの設定などに手間と時間をかけることなく、アプリからAPIをコールするだけでいい。サーバサイドの構築もコントロールパネルから容易に行える。市角氏は「運用をゼロにすることはできないが、コントロールパネルを活用することでかなり簡素化させることが可能」と強調する。

 ここで市角氏はあらためてエンジニアリングパーツの背景となる考え方を示している。

  • オンデマンド、API、SDK …クラウドの自由度を活かした、リソースがすぐに使えるオンデマンドで、アプリから簡単にAPI/SDKが利用可能
  • インフラに関する手間をより削減…構築/運用の負荷を減らし、工期/コストの圧縮
  • AWS(Amazon Web Services)互換…クラウドはAWSから始めるユーザが多いため、AWSを使い慣れているユーザにも使いやすく

 ではニフティは実際にどんなサービスをエンジニアリングパーツとして提供していこうとしているのだろうか。市角氏は2013年12月時点でローンチが決定している4つのサービスを紹介している。

  • ニフティクラウドRDB … MySQLおよびPostgreSQL(2014年春予定)のセットアップ、運用機能(Amazon RDSに相当)
  • ニフティクラウドDNS …ドメインの取得、仮想サーバへのひも付け、レコードの設定(Route53に相当)
  • ニフティクラウドESS …大量メールの送信機能(AWS SESに相当)
  • ニフティクラウドメッセージキュー…サービス間通信のメッセージキューイング機能(AWS SQSに相当)

 いずれもAWSの各サービスを強く意識していることがわかる。一方で、AWSよりもシンプルでわかりやすいメニュー体系で構成しており、アプリエンジニアが抵抗感なく利用できるように図っているのが特徴だ。なお、ニフティクラウドDNSのドメイン取得/管理は、長年インターネットプロバイダとしてサービスを提供してきたニフティならではのもので、AWSにはないサービスだ。


 市角氏は最後、エンジニアリングパーツの展開について「すべてのエンジニアが幸せになるようなパーツを届けていきたい。今後は課金決済代行サービスやSNS的な通知サービス、インフラよりならAmazon CloudWatchのような監視系、管理系ならIAMのような、テナントを区切ってリソースを管理する強力なマルチアカウントなどにもチャレンジしていきたい」と語っている。インフラエンジニアもアプリエンジニアも幸せにするクラウドをめざして始まったエンジニアリングパーツは、ニフティのエンジニアに対するアプローチをあらためて示したサービスといえる。

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