社内SNSやソーシャルメディアを活用して企業危機を克服せよ!!
「サバイバルの時代」 企業間のバーリトゥード(異種格闘技競争)
村井 まさに今の時代は急速な変化に対応し続けることが企業に求められています。それと今の時代はリスクをコントロールしながらもともかくアクションを取ることが重要。
山崎 そうですね、例えば損保ジャパンがいい例ですね。事例発表されている内容にも書いてありますが、ここでは複数のSNSを運営し、マーブル戦略を展開しています。損保ジャパンでは水槽というコンセプトで社内SNSを運営し、改革に取り組んでいます。参加者の数が膨大な大海原のmixiやtwitterだと複雑系の論理が働き、一箇所で問題が起きても全体は自然治癒するような「自己組織化現象」が起こります。でも企業SNSは精々数万人しか参加しませんから、「自己組織化現象」には期待できない。だから社内SNSとは室内の水槽のようなものなんですよね。だから水槽なので餌をあげたり、温度調節をしてあげないと中の魚は生きていけない。ここは全体を支援するファシリテーターの腕の見せ所ですね。
村井 弊社のお客様の例ですが、他にも、NTTデータの社内SNSなどが有名ですよ。こちらはセクショナリズムを排するために様々の部署から同志が集まってリスペクターズを結成し、わずか3ヶ月で導入、1週間で2000名の社員が参加しました。今では1万名の社員が使っており、NTTデータグループ各社にも広がっていっています。このNTTデータの社内SNS「Nexti」の利用規定に関して、お客様に聞かれることが多いのですが、彼等は下記のような利用規定を作成しました。このたった3行の利用規程がとても印象深いですね。
山崎 リスペクターズというネーミングがすごくいい。彼らの運営ポリシーや誇りが感じ取れますね。ネーミングは組織のアイデンティティを表わします。また自分達をその気にさせる一種の暗示効果である「ピグマリオン効果」が働きますからね。そうなれば、本当に社員はお互い同士を尊重するようになる。
村井 実はNTTグループ内では、先にNTT東日本が社内SNSに取り組み、その後NTTデータが導入し口コミで社内に広がり、今度は次々とグループ会社がSNSを導入するという雪崩現象がおきました。まさに日本の Enterprise2.0の火付け役と呼んでいい存在だと思います。最近ではキヤノンマーケティングジャパンも社内SNSに取り組んでいますよ。
山崎 キヤノンマーケティングジャパンは初耳ですね。
村井 キヤノンマーケティングジャパンの場合は社内に「双方向コミュニケーションの場」を提供しようという動きがありました。従来型の一方的な伝達方法ではなく、社員が自発的に発言でき、組織や地域を越えてつながれる場が必要だというニーズがあったんですね。社内コミュニケーションを活性化させ、社員一丸となって経営を考える。みんなで知恵を出し合いどんどんいい会社を作っていく。
山崎 良いですねえ。こうして企業の壁を超えてお互いがノウハウを教えあいながらどんどん「人と人との絆」が伝播していく。
村井 大手企業の成功例を見ても、企業のソーシャルテクノロジー化が常識となります。不況下でも社内SNSへの問い合わせは衰えていません。最近では企業に限らず大学も次々と学内SNSを導入し始めています。直近だと麗澤大学も学内SNSを導入し始めましたよ。
大学でのソーシャルテクノロジーの活用
山崎 どのような使われ方がされているのですか?
村井 麗澤大学では“face to face”の就職支援をよりきめ細やかなツールとして活用するために学内SNSを導入しました。就職支援をきっかけに3年生を対象に導入しましたが、SNSの可能性がどんどん広がり、4月から新入生も全員IDが発行されるみたいです。更に卒業生も含めてSNS内でOB.OG訪問も可能にし、就職+学生生活全般をサポートするというスタイルです。
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