Elon Musk氏は、「App Store」のランキングでOpenAIの「ChatGPT」アプリが明らかに優遇されているとして、Appleに法的措置を取ると警告した。ソーシャルメディア「X」への一連の投稿で、自身の会社xAIが開発したチャットボット「Grok」が、Appleに不当に不利な扱いを受けていると主張している。
「Appleは、OpenAI以外のAI企業がApp Storeで1位になることを不可能にするような行動をしており、これは明白な反トラスト法違反だ。xAIは直ちに法的措置を取る」(Musk氏)
同氏はさらにAppleに問いかける形で、「Xが世界1位のニュースアプリで、Grokが全アプリの中で5位なのに、なぜ『Must Have』セクションにXもGrokも入れないのか」と投稿した。
Grokは現在、米国のApp Storeの無料アプリで5位につけている。Musk氏は反トラスト法違反の主張を裏付ける他の根拠を示していない。
AppleとxAIは、コメントの依頼にすぐには応じなかった。
AIチャットボットの競争はこれまでにないほど激化しているが、OpenAIが2022年11月にChatGPTを一般公開して以来、同サービスはAI利用者の間で安定した人気を保ち、現在も米国のApp Storeで1位となっている。一方のGrokは1年ほど後に登場した。Grokは砕けた、時に皮肉っぽい語り口や、刺激的で物議を醸す、問題を招きかねないコンテンツを生成することで知られている。
AppleはOpenAIと提携しており、ChatGPTを「Apple Intelligence」で利用できるようにしている。一方、Musk氏はOpenAI創業者の1人で、のちに同社を提訴しようとしたこともある。ChatGPTとApple Intelligenceが連携するという発表の後には、自分の会社でApple製品の使用を禁止すると警告していた。
OpenAIの最高経営責任者(CEO)であるSam Altman氏は米国時間8月11日、Musk氏の警告に対し、Platformerの記事へのリンクを投稿した。この記事は、Xを保有するMusk氏が、ユーザーが同氏をフォローしているかどうかに関わらず、自分の投稿を優先表示する特別な仕組みを作ったと指摘するものだ。
Altman氏は「Elon(Musk氏)が自分や自社の利益のためにXを操作し、競合他社や気に入らない相手に不利益を与えているという話を聞いてきたことを踏まえると、これは驚くべき主張だ」と述べた。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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