NTTは8月6日、純国産大規模言語モデル(LLM)「tsuzumi」の第2世代となる「tsuzumi 2」を10月にリリースすると発表した。複雑な文脈・文意理解力が大幅に向上し、パラメータ数は初代の7B(70億)から30B(300億)に拡大した。
島田明社長は決算説明会で「お客様のご要望が多かった社内文書、マニュアル類の解釈に必要となる複雑な文脈・文意理解力が大幅に進化した」と説明。経理マニュアルの問い合わせ対応における回答精度は、前モデルの4倍に向上したという。
パラメータ数は初代tsuzumiの7B(70億)から30B(300億)に拡大した。性能向上の一方で、1つのGPUで動作するコストパフォーマンスの良さは維持。オンプレミス環境にも対応し、機密性の高い情報も安心して利用できる設計だ。
日本語性能のベンチマーク評価では、同サイズ帯のLLMでトップ性能を達成。日本語評価においては、GPT-4oなど大規模サイズ帯のモデルと比較しても同等以上の性能を示した。適用領域は従来のtsuzumiと変わらず、16言語程度を学習させているが、実際に商用化できているのは日本語だけだという。
島田社長は「AIを導入するというのはコンサルティングとセットでやっていかないと、お客様の持たれているデータと正しい組み合わせをしないとなかなか正しい答えが出てこない」と指摘。国内外合わせて約800件の導入実績があることを明らかにした上で、顧客に合った形でのAI導入を重視する姿勢を示した。
価格競争力について島田社長は「GPUを増やせばパラメータ数を増やすことができるが、1個のGPUで一定程度の能力を出していくと値段を安くすることができる」と説明。性能を上げながら価格を抑える戦略を強調した。
(更新)初出時、11月公開としていましたが、10月公開の誤りでした。訂正しお詫び申し上げます。
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