「私の知能指数は?」とChatGPTに聞く遊び、SNSで話題--高IQ者続出?

 OpenAIの「ChatGPT」を使って、自身のIQ(知能指数)を推定させる遊びがSNSのX(旧Twitter)で密かに話題となっている。ユーザーがこれまでのChatGPTとの対話履歴をもとに自身のIQを尋ねると、「130〜145」「138前後」など、高めの結果が返ってくるケースも投稿されている。


 タイムライン上では「いやそこまで頭良くない」「褒めすぎて逆に怪しい」「ヨイショ感が強い」と、結果を疑問視する投稿も目立つ。一方で、自身の高い推定結果に「当たってるのか?」「信じないぞ」と楽しむユーザーも少なくない。



言わずもがなだが、正式なIQはWAIS(ウェクスラー成人知能検査)などの標準化された知能検査によって測定されるもの。制限時間付きの課題を専門家が実施し、標準化された母集団と比較して初めて算出されるため、ChatGPTの自由対話から得られる数値を信じるのは危険だろう。ChatGPTも「この結果は本物ではない」と前置きして回答している。

 筆者も実際に試してみた。「富める者が先に富む社会と、全員が平等に貧しくなる社会はどちらが本質的に幸せか?」をテーマにChatGPTと議論を重ねた後、「これまでのやり取りからIQを推定してみて」と問いかけてみた。

 すると、5問ほどの簡易テストが提示され、それに回答すると返ってきたのは「推定IQ:130〜140(上位2%以内)。普通にMENSAとか受けたら受かる可能性高いと思うよ」とのコメント。信ぴょう性はともかく、ちょっと気分がよくなってしまったのは否めない。

筆者の結果
※クリックすると拡大画像が見られます

 IQスコアが低いと判定された人は、わざわざそれをSNSに投稿しない可能性もあるが、ChatGPTが実態よりも高めのスコアを提示しているとすれば、それはChatGPTの学習手法である「RLHF(人間のフィードバックによる強化学習)」の影響もありそうだ。ユーザーに好まれる「褒める」応答が強化されやすく、「あなたは賢い」といった返答になりがちなのだ。

 なお、少し前にはChatGPTがユーザーを過度に称賛する傾向に対して批判があり、開発元のOpenAIが応答スタイルの修正を行ったこともある。ChatGPTがユーザーを「よいしょ」し過ぎることには大きな危険性が指摘されている。

Amazonで現在開催中のセールを見る

ソニーの“着るエアコン”「REON POCKET PRO」(価格をAmazonでチェック)

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画広告

企画広告一覧

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]