新たに報告された色「オロ」は、今まで見たことのない鮮烈な青緑だ──。
世の中の色はもう見尽くしたと思っていないだろうか。そうでもないらしい。カリフォルニア大学バークレー校とワシントン大学の研究者は、眼の光受容体を狙って新しい色を知覚させるシステム「Oz」を開発し、その成果を先週のScience Advances誌に発表した。
Ozは網膜の錐体細胞を直接活性化する仕組みだ。つまり、人間の眼にレーザーパルスを照射し、「分光感度」の限界を超えた「人間の可視域外の色」を生み出した。
被験者が見たのは、「前例のない彩度をもつ青緑」だったという。
「従来、人間の視覚機能やその疾患については、死亡後に取り出した網膜組織や動物モデルを用いる研究が一般的でした」(ワシントン大学医学部眼科教授のラムクマール・サベサン氏)
サベサン氏によると、Ozは網膜疾患の患者の視覚評価にも役立つ。眼の光学的なぼやけや微細な眼球運動を補正できるためだ。
「Ozを使って新たな色『オロ』を見せることができたのは、この技術による科学的・臨床的な発見の入口に過ぎません」と彼は述べる。
研究チーム自身も、その色の鮮烈さには驚いた。 バークレー校の電気工学者レン・ン氏はThe Guardian紙の取材に、「最初から前例のない色信号になるとは予想していたが、脳がどう処理するかまでは未知だった。実際に見た瞬間、あまりの鮮烈さに顎が外れるほどだった」と語る。
残念ながら、その色をコンピュータ画面で正確に再現するのは不可能だという。ただし、きわめて明るいターコイズに近いとして、研究チームは参考用の色見本を提示している。
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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