ダイオウホウズキイカが学術的に記載されてから約100年経つが、自然の海で泳ぐ姿が撮影されたのはこれが初めてだ。
シュミット海洋研究所によると、研究船から投入された無人潜水艇「SuBastian」が3月9日、南大西洋のサウスサンドウィッチ諸島付近(サウスジョージア島の南東約690km)でダイオウホウズキイカの幼体を撮影した。
映像に映っているのは成体ではなく、まだ幼い“赤ちゃん”の個体だ。その体はガラス製かと思うほど透明で、内臓まではっきりと見える。ゆったりと動くオレンジ色の触腕と光を帯びた大きな眼が特に目を引く。
研究チームは、長い触腕の先端に湾曲したフックが2本ずつ備わっていることを確認した。さらに、8本の腕の中央部にもフックが並んでおり、これがダイオウホウズキイカだと特定する特徴の一つとなった。
幼体のため、いわゆる“ガラスイカ”のように透明な外見を保っているが、成長するとこの透明感は失われる。
撮影深度は約600mで、映像の幼体の全長はおよそ30cmだった。これが成体になると、触腕を含めて最大で10mを超え、体重は最大500kgにもなり、地球上で最も重い無脊椎動物とされる。
深海に棲むダイオウホウズキイカの生態は謎が多く、これまで詳しく観察されたことはほとんどなかった。マッコウクジラの胃の内容物から見つかることが多かっただけに、今回、実際に深海を泳ぐ姿を捉えた意義は大きい。依然として神秘的な存在ではあるものの、そのベールが一枚はがれたと言えそうだ。
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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