Metaの「Ray-Ban Metaスマートグラス」は、近年競争の激しいウェアラブル市場に参入して足場を築くことに成功した製品の1つだ。1月のCESが2025年という1年の様相を示すものだったとすれば、今後さらに多くの人がスマートグラスを着けて歩いたり、仕事をしたり、くつろいだりするようになるだろう。
もっとも、Metaはただ質問に答えたり写真を撮ったりできるブランドメガネで満足しているわけではなさそうだ。最近のBloombergの報道によると、グラフィックスを表示したり、手のジェスチャーをトラッキングしたり、さまざまなことができるアイウェアを作るという、より大きな野望を抱いているようだ。
開発中の製品は「Hypernova」というコード名で呼ばれており、BloombergのMark Gurman氏によると、価格はRay-Ban Metaスマートグラスのおよそ4倍にあたる1000〜1400ドル(約15万~21万円)ほどになる見込みだという。
Gurman氏の情報筋によれば、高額になる要因はHypernovaに内蔵されるスクリーンだ。これは「右レンズの右下4分の1に配置される単眼パネル」で、既存の「Even G1」のようなARグラスとは異なり、上ではなく下の方にデジタル情報のオーバーレイが表示される。
なお、これは初代Hypernovaの話であり、すでに後継機として左右にディスプレイを備えた双眼システムのバージョンも開発中とのことだ。Oakleyとの協業で設計され、スポーツでの利用を想定しているという。
プリインストールされるアプリにはカメラ、ギャラリー、地図などが含まれ、スマートフォンと同期させて各種メッセージサービスの通知を投影できる見込みだ。これらの操作はメガネ側面の静電容量式タッチコントロールか、Metaのニューラルリストバンドを装着した指のジェスチャーで行うという。
筆者はRay-Ban Metaスマートグラスのカメラ性能を許容範囲だと思っているが(Meta社内ではiPhone 11相当とされているという)、HypernovaではiPhone 13に匹敵するセンサーへとアップグレードされる見込みだ。改良の内容は想像するしかないが、より優れた手ブレ補正などがまず期待されるところだ。暗所での撮影性能も向上するかもしれない。
Bloombergによると、Hypernovaの発表は「まだ数カ月先」らしいが、Metaのリリース計画は変わる可能性もある。もしタイミングどおりなら、次世代スマートグラスは秋のMeta Connectイベントで発表されるかもしれない。2024年には同イベントでプロトタイプのスマートグラス「Orion」が披露され、2023年にはRay-Ban Metaスマートグラスが発表された。
Bloombergこの記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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