AirPods Proシリーズはそろそろアップグレードされてもおかしくない時期だ。最新の噂では2025年中に登場するという。ここでは現時点でわかっている情報と、期待される改良点についてまとめる──。
Appleは毎年のようにAirPodsシリーズを何らかの形をアップデートしてきた。2024年には開放型ながらノイズキャンセリングを備えた「AirPods 4」、さらにUSB-C対応の「AirPods Max」を投入した。
噂によれば、次は「AirPods Pro」の番で、「AirPods Pro 3」が2025年に発表される可能性がある。ここでは現時点で噂されているAirPods Pro 3の情報と、筆者が期待している改良点を紹介する。
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MacRumorsが拾ったXのKosutami氏の投稿によると、AirPods Pro 3と「AirTag 2」が2025年の5月か6月に発売されるという。しかし、Appleは例年、新型AirPodsを秋の新型iPhone発表と合わせてリリースしてきた。例外だったのはAirPods Maxで、iPhone 12が出たあと約6週間後、2020年12月8日に発表している。
実際のところは不明だが、AirPods Pro 3は「iPhone 17」と同時期、つまり9月に発表される可能性のほうが高いだろう。BloombergのMark Gurman氏によれば、新しいデザインと、「PowerBeats Pro 2」のような心拍数センサーを搭載するとしているが、発表はまだ数カ月先になるとのことだ。
Appleの完全子会社のBeatsの新イヤホン「PowerBeats Pro 2」が心拍数センサーを搭載したことで、AirPods Pro 3も同様となる可能性が高まった。
ただ、Apple Watchのユーザーなら、心拍センサーは余計な機能だ。とはいえ、AppleとしてはPowerBeats Pro 2を実験台にして、さらに大きなヘルスケア機能をAirPodsに実装したいのかもしれない。
Gurman氏は、AirPods向けに体温計や他の生体測定機能が追加される可能性に言及している。アナリストのMing-Chi Kuo氏は、今後のAirPodsに赤外線カメラを搭載する計画があるとレポートしている。これは空中でのハンドジェスチャー検出や「空間オーディオ」の強化、環境検知など、幅広い用途に役立つ。ただ、カメラ系の技術はAirPods Pro 3ではなく、将来の「AirPods Pro 4」に回される可能性が高いようだ。
個人的に最も気になるのが、AirPods Pro 3の充電ケースがタッチディスプレイを搭載するという噂だ。Appleが2022年に関連特許を出願していたこともあり、最近は画面付きのAirPodsそっくり製品もAmazonでもちらほら見かける。
JBLも2023年の「Tour Pro 2」でタッチスクリーン付きのケースを実際に製品化しているし、「Live 3」シリーズでもディスプレイ付きモデルを投入している。実際にAirPods Pro 3で採用されるかは未知数だが、ケースについては何らかの変更はあるだろう。もしかすると物理ボタンが廃止となりタッチ操作に置き換わるかもしれない。
また、AirPods 4が2つのバージョン(通常モデルとアクティブノイズキャンセリング搭載モデル)で発売されたように、AirPods Pro 3もタッチスクリーンケースなど追加機能を盛り込んだ上位モデルと、機能をそぎ落としたモデルの2種類が出る可能性も考えられる。
AirPods Pro 2、AirPods 4、PowerBeats Pro 2はすべてAppleの「H2」チップを搭載している。
AirPods Pro 3では、新しいH3チップを搭載するとの噂がある。H3チップなら処理性能が向上しつつ、より省電力で、イヤホン本体の音響設計やマイクの配置を見直すことで、音質やノイズキャンセリング、通話性能などが全体的に向上すると期待できる。バッテリー持ちもわずかに良くなるかもしれない。
劇的な性能向上はないかもしれないが、低音の明瞭さや音全体のクリアさが増し、ノイズキャンセリングの周波数帯も広がってより多くの騒音を遮断できるようになるかもしれない。通話品質に関しても、周囲のノイズを減らしながら自分の声をより正確に拾ってくれるだろう。
また、AirPods Pro 2やPowerBeats Pro 2はAppleのVision Proヘッドセットと組み合わせると、超低遅延かつロスレス音源をワイヤレス再生できる。これはヘッドセットとの距離がごく短いからこそ可能という話を聞いた。iPhoneなどのデバイスでもロスレス再生を無線で実現してほしいところだが、AirPods Pro 3で実装されるかはまだ未知数だ。
心拍数センサーや体温検知などの新機能は正直そこまで興味がない。むしろ本体のデザインや基礎性能の向上に期待している。
例えば、充電ケース自体をBluetoothトランスミッターとして使えるようにしてほしい。飛行機の座席オーディオなどをケースの端子で接続して、そのままイヤホンに飛ばせる仕組みだ。Jabra Elite 8 Active Gen 2やBowers & Wilkins Pi7 S2がすでに実装しており、AirPods Pro 3にも搭載されればうれしい。
耳栓部分(イヤーチップ)にXLサイズを追加してほしい。AirPods Pro 2ではXSサイズが新たに追加されたが、大きめの耳に合うXLがなくて密閉感がいまいち足りない人もいると思う。左右で耳の大きさが微妙に違う人もいるし、装着感をより最適化するためにも、可能ならXLサイズのチップを用意してくれるとうれしい。ただし、チップが大きくなるとケースに収まらない問題があるので難しいのかもしれないが、そこはなんとか工夫してもらいたいところだ。
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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