昨年、私はSUUNTOの製品を2つレビューする機会があった。1つ目は「SUUNTO RACE」というスポーツ向けスマートウォッチで、長時間のバッテリーと鮮やかな有機ELディスプレイが高評価だった。もう1つは「SUUNTO WING」というヘッドホンで、安全機能が優れている点が特徴だ。
そして今回紹介する「SUUNTO AQUA」は、同社の最新作で、私はここ数週間テストしている。本来は水泳向けに設計されているが、それ以外のシーンでも使いやすいと感じている。というのも、私は熱心なランナーで米国北西部に住んでいるため、雨の中を走ることがよくあるからだ。
このヘッドセットは水中に完全に沈めても問題ないだけあって、雨に濡れても音質が落ちたり、ずれ落ちたりすることがなかった。
SUUNTO AQUAのカラーはブラックとライムブルーの2種類。私が試したライムブルーは、ネイビーブルーのソフトタッチ仕上げにライムイエローの差し色が入っており、とても見栄えがいい。明るい色だと、荷物の中から探しやすいだけでなく、屋外でも目立つので安全面でもプラスになる。
さらに、この製品の充電方法にも興味をひかれた。多くの骨伝導ヘッドセットは高い防水性を保つために独自のマグネット式充電ケーブルを使うが、SUUNTO AQUAには右側の本体にクリップできるポータブル電源(パワーバンク)が付属する。これで2回分フル充電(合計30時間ほど)が可能だ。ポータブル電源自体はUSB-Cで充電できるため、旅行などに持ち出すときは、このポータブル電源を忘れずに携帯すれば、専用ケーブルは不要で済む。
Aquaは動作検知センサーを搭載し、水泳中のストローク姿勢や頭の傾き、呼吸頻度、グライド時間などを測定してくれる。Suuntoアプリと接続すれば、そうした水泳機能を管理できるだけでなく、頭の動きで操作する機能やデュアルデバイス接続、サウンドモード、ボタンのカスタマイズ、アセスメント、ファームウェアアップデートなども一括して行える。
頭の動きで操作する機能はプールの外でも便利で、実際にランニングやサイクリング中に使ってみると、頭を縦や横に振るだけで着信応答や拒否、曲のスキップを問題なく行えた。サイクリング向けには首の疲労アラートや可動域のアセスメントを設定できるし、ジャンプアセスメント機能で神経筋の疲労度をチェックし、自分のコンディションを把握することも可能だ。
またデザイン面で嬉しいのは、ヘッドセットの物理ボタンが大きく押しやすいことだ。右側底面に1つ、左側に大きな多機能ボタンが1つあり、走っている最中や水泳中でも誤操作が起きにくい。小さいボタンだと手探りで困ることが多いが、この設計なら操作ミスも減る。さらにボタンの機能はSuuntoアプリで好みに合わせてカスタマイズできる。
本体には32GBの内蔵ストレージがあり、Bluetoothが届かない場所や水中でも音楽を再生可能だ。サブスクの音楽サービスにはネイティブ対応していないため、あらかじめ手持ちのMP3などを転送しておく必要があるが、水に入らないシチュエーションではBluetoothでスマートフォンとフル接続できる。オフライン再生を活用すれば、スマホを置いてトレーニングに行けるのも便利だ。
総合的に見て、SUUNTO AQUAの音質はすばらしく、本体の設計も実に考え抜かれている。バッテリーは約10時間持続し、35gのチタンとシリコン製ボディは軽量で長時間でも快適。大きめのボタンは操作しやすく、付属のパワーバンクでいつでも充電を補える点も魅力だ。特に水泳を楽しむ人にとっては、水中でも音楽をしっかり楽しめるのが大きな利点だろう。
私自身、ワークアウトで大汗をかくうえに、雨の多い地域でランニングやサイクリングをしているため、骨伝導ヘッドセットは欠かせないアイテムになっている。そんな私から見ても、SUUNTO AQUAは水中や雨天で音楽を楽しみたい人にはおすすめできる選択肢だ。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
記事内リンクからAmazonのページに飛ぶ場合があります。リンクからの製品購入で編集部に収益が発生する場合があります。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
先端分野に挑み続けるセックが語る
チャレンジする企業風土と人材のつくり方
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力