ソフトバンクグループ傘下のArmが独自のチップを発売する計画だと、Financial Times(FT)とReutersが報じている。
FTによると、ArmはこれまでAppleやNVIDIAなどの企業にチップの設計をライセンス供与するビジネスモデルを採用してきたが、早ければ今夏に独自のチップを発表する予定で、最初の顧客の1社としてMetaを獲得したという。
このチップは、大規模データセンターのサーバー向けに設計されており、顧客のニーズに合わせてカスタマイズできると、FTは伝えている。製造は外部に委託されるという。
この動きは、半導体業界に大きな影響を与える可能性がある。Reutersは、Armがこれまで協力関係にあった企業と競合することになると指摘している。この報道では、Armはすでに顧客企業から人材を引き抜こうとしているとも伝えている。
FTによると、Armの独自チップ開発の背景にあるのは、ソフトバンク創業者である孫正義氏の存在だ。孫氏は、ArmをAIインフラ構築の中核に据えており、独自チップはその戦略の一環だという。ソフトバンクグループは、OpenAIらと共同で新たなAIインフラを構築する「Stargate Project」を1月に発表したばかりだ。
Financial TimesCNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)