スマートフォンをレビューするとき、筆者が最も楽しみにしているのはカメラ性能のテストだ。今回の「Galaxy S25」と「Galaxy S25+」(日本では2月14日発売)でも、まさにそれを実感している。
数日間にわたり、友人、庭園、旧邸宅、ティーカップ(英国貴族ドラマ「ダウントン・アビー」に出てきそうな被写体が多い。筆者はあいにく現代の世界を生きているのだが)などのスナップ写真を撮り続けてみたので、これまでに撮影したお気に入りの何枚かを紹介する。どの画像も、Galaxy S25とGalaxy S25+のカメラの性能で特に優れている部分が表れているのではないだろうか。つまり、被写体をシャープにとらえ、鮮やかなカラーを再現して、広々とした画角を切り取っている。
Galaxy S25とS25+のカメラ機能は同等で、2024年モデルの「Galaxy S24」と「Galaxy S24+」からも変わっていない。5000万画素の広角カメラ、1200万画素の超広角カメラ、1000万画素の3倍望遠カメラだ。1200万画素の前面カメラも共通している。2025年のラインアップでは、「生成AI編集」などの人工知能(AI)ツールが一部強化された。生成AI編集は、画像からどんなものでも消去し、それがなくなった部分をシームレスに埋めてくれる(この処理の見事さには何度も感動させられた)。サムスンによると、夜間撮影した動画からノイズを除去するAI機能も、より優れた威力を発揮するという。筆者も、夜間撮影したいろいろな写真の鮮やかさには感心した。
Galaxy S25とS25+の最大の違いは、S25+の方がディスプレイが大型(S25が6.2インチであるのに対しS25+は6.7インチ)である点と、バッテリー容量(S25は4000mAh、S25+は4900mAh)である。したがって、ことカメラ機能については、Galaxy S25とS25+で撮影した写真は全く同等だ。どちらのモデルでも同じような画像を撮影できる。
前置きはこのくらいにして、両方のモデルで筆者が撮ったお気に入りの写真をご覧いただこう。それぞれの特長についても述べる。
この写真で分かるとおり、ピンクと赤の花びらの鮮やかさは見事だ。色鮮やかな情景が、まるで本物のように再現されている。水面のディテールと、バードバスの縁の質感も印象的で、背景の緑の草木は主役を食わない程度に生き生きしている。
ポートレートモードで撮ったこの1枚は、まるでドラマのようだ。散り落ちた花びら(驚くことに、ほぼどれもフォースが合っている)、ティーカップ、ソーサー、プレートのきりっとしたシルエット。背景と花瓶には、ぼかしの効果がわずかにかかっている。撮影したのは日没の寸前、筆者の家のリビングルームだ。画像全体はソフトなのに、ピンクの陶器と花びらの華やかさが損なわれていないところも気に入っている。
Galaxy S25を持ち出して、友人と一緒にホットチョコレートを飲みに出かけた。ポートレートモードで撮影したこの1枚もお気に入りになった。いずれのモデルも、何度繰り返しても、ぼかす部分とフォーカスを当てる部分が見事に識別される。この画像でもそれは明らかだ。夜間の撮影で、しかも背景にはきらきらとした照明が点灯しているにもかかわらず、画像の全体がしまっていることにも感心した。ただ、左端に写り込んでいるバリケードが邪魔ではないだろうか。
魔法のように一瞬で、このとおり。こういうときに重宝するのが生成AI編集だ。目障りなものでも人でも消去してくれる。生成AI編集がAIを使って背景を埋めるところには、毎回感心させられる。実際にはそこに何かがあったということを全く感じさせない(ただし、よく見ると左下に「AI-generated content(AI生成コンテンツ)」という注意書きが入っている)。
Galaxy S25とGalaxy S25+では、0.6倍、1倍、3倍の3種類の光学ズームを採用している(そのほか、メインカメラに2倍のセンサークロップ、望遠に10倍、20倍、30倍のデジタルズーム)。こちらは、サンフランシスコのパレスホテルで2倍光学ズームを使って撮影した。シャンデリアとガラス天井のディテールが見事に維持されているところは、文句の付けようがない。暖色系のトーンもいい。
Galaxyシリーズで撮影した自撮り写真は、(実物以上に)滑らかに見える効果があって、筆者は以前からずっと大ファンだった。Galaxy S25でもその伝統は保たれている。それでいて、鮮やかさとシャープさは一向に損なわれていない。背景に写っているヤシの葉のシャープさと、筆者が着ている花柄のドレスの鮮やかな色を見ると分かるだろう。
広角でポートレート撮影したこちらの写真は、臨場感があり、周囲の緑の草木を見ると色合いの違いまで美しく再現されている。部分的に雲がある日で、ここでも光の具合は実物とたがわず、控えめながらインパクトのあるスナップショットになった。これは、筆者のお気に入りスポットで、カリフォルニア州ウッドサイドにあるFiloli邸とその庭園を撮影した1枚だ。
同じような超広角レンズを採用している他の多くのスマートフォンと比べると、Galaxy S25とGalaxy S25+は0.6倍ズームでも画像に極端な歪みが出ないところが実に素晴らしい。そうならずに、広々とした光景を収めつつ、リアルさがほぼ保たれている。Filoli邸で撮影したこのリビングルームの写真が、その格好の一例になっている。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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