近日、新拡張パック「時空の激闘」が登場予定のポケモンカードゲームアプリ「ポケポケ」。リリースから約3カ月が経ち、プレイヤーのデッキも大会や現拡張パックで安定して有利なバトルを進める事が実証された「環境」デッキが主流となった。無課金プレイヤーにとって「5連勝」のエンブレムをゲットするのは至難の業となっている。筆者も記事作成用の「完全無課金」アカウントでは、金賞獲得の5連勝の道のりは険しく、途中で何度も心が折れそうになった。
そんな折、知人から「ゆるふわノンexデッキ」なるものを紹介された。今回はその「ゆるふわノンexデッキ」を使った試行錯誤のレポートと、エンブレムをゲットするまでの道のりをご紹介しよう。
総合格闘家の青木真也氏が「見たことのない技には対策が取れない」と語ったように、相手が予測できない戦術は大きな武器となる。この「ゆるふわノンexデッキ」も、exポケモンが主流の環境下でほとんど見かけない構成であることが強み。見たことがない技に、相手は予測や対策を立てることはできない。
ノンexデッキは、相手にとって予想外の展開を生み出し、有利にバトルを進められる点が強みだ。
実際にイベントに挑んだところ、初戦からなんと5連勝!その後も安定して勝ちを重ね、8~9連勝という驚きの結果を残した。「プテラex・マーシャドーデッキ」「ミュウex・ミュウツーexデッキ」「カイリキーexデッキ」「ピカチュウexデッキ」「ウインディex・ファイヤーexデッキ」など、定番の「環境」デッキに対して勝利し、安定して結果を残せることを証明できた。
ゆるふわノンexデッキは、主役となるポケモンは存在せず、個性とチーム力で勝利を掴む構成だ。
このデッキの魅力の1つは、入手難度の低さだ。ショップや交換所で入手可能なカードを除くと、ほぼ全てのカードを「幻のいる島」だけで入手が可能。このデッキでは入手難度が高いのはルージュラ・ナツメ・サカキくらいだ。多くのカードを「フリーチャレンジ」でも入手することが可能なため、多くのユーザーが1~2枚ほどを手に入れるだけでデッキを構築できるだろう。
先に述べた通り、「ゆるふわノンexデッキ」では「主役」となるポケモンは存在しない。そこで、それぞれのポケモンの特徴を最大限に生かしたバトル運びが重要となる。倒されたとしてもノンexのため、1ポイントしか取られないことが強みだ。各ポケモンの特性を生かし、1体を犠牲にした上で2ポイントを狙うといった立ち回りでバトルしよう。
基礎攻撃力の30に加え、相手のバトルポケモンのエネルギーの数×20のダメージ追加の高火力が魅力だ。主に、ギャラドスやミュウツーといった、exポケモンキラーとして活躍する。エネルギーは2つ必要のため、ベンチ時にエネルギーを1つためる必要がある。HPが80なので、攻撃力が70の相手の際には注意が必要だ。
相手のベンチポケモンの数の×20のダメージ追加が能力で、最大70ダメージを与えられる。ベンチポケモンの数が多い時にバトル場に出そう。必要エネルギーは1のため、基本的にベンチ時のエネルギー追加は必要ない。HPは90と比較的高めなのも魅力で、フラージェスの回復と合わせて出たり入ったりの立ち回りが理想だ。1ターン目で、フラベベとリグレーが双方ある場合には、リグレーをオーベムに進化させてからバトル場に出すのがおすすめだ。
2進化ポケモンのため時間がかかるが、2エネルギーで80ダメージと、このデッキの中では状況に左右されないアタッカー役としても活躍する。
HPが120と比較的高いこと、攻撃の度に自分を含む全員のHPを20回復することも、何気にバトルを有利に運べる。サカキを使われても、1回の攻撃が100までのポケモン相手に2回耐えれるので160ダメージが期待でき、「どく」で削ってくるタイプのポケモンにも有利にバトルを運べる。また、たねポケモンのフラベベは「ねむり」、1進化の「フラエッテ」はHP10回復という点を生かすと、1ターン目で出されると地味にいやなハギギシリも怖くない。
全てのポケモンの逃げるコストが1であることを利用して、入れ代わり立ち代わり有利なポケモンでバトルするのが基本の立ち回りだが、「相手がエネルギーをつけていると有利」「相手のベンチ数が多いと有利」の2つを活用し、オーベムとフラージェスの2体目をどちらにするかも戦略の組み立てとして重要だ。
たねポケモンは合計5体だけのデッキなので、モンスターボールは1枚、幻の石板は2枚の編成にしている。幻の石板は、モンスターボールや博士の研究がある場合、必ずそれらの後に使おう。必要のない場面では使わず、次に引くカードが高確率で「グッズ」や「サポート」以外のカードである確立が高い時に絞ると、進行速度が圧倒的に変わる。
ナツメとサカキは1枚ずつしかないので、自分または対戦相手の「きぜつ」に直接関わる際にのみの利用がおすすめだ。
筆者はスピーダーを2枚デッキにいれているが、1枚にしてナツキかサカキをもう1枚追加するのも良いかもしれない。
このデッキでの「環境」デッキとの戦い方を学ぶのは、エキスパートバトルがオススメだ。各属性相手の立ち回りを覚えながら◆◆◆以下の制限ミッションをクリアしていこう。
同じ構成の「環境」デッキ相手にバトルを繰り返すことで「勝ち筋」が短期間で身につくし、「負けパターン」も先に経験することは、イベントバトルでの安定した勝利につながる。
「ゆるふわノンexデッキ」はトリッキーな立ち回りと、「はやさ(=速攻性)」で攻める戦術のため、実際に試してその強みと弱みを体感することがとても重要だ。この経験で苦手なデッキもわかるだけでなく、現時点の「環境」ではこのデッキが何故有利なのかもうっすら分かるだろう。
まもなく公開される予定の新拡張パック「時空の激闘」のアップデートが、「あくタイプ」のデッキが増える原因になる内容だったり、「ほのおタイプ」のデッキが減り、結果として「フシギバナex・ナッシーデッキ」といった体力が多くて立ち上がりの早いデッキが「環境」となった場合には、この「ゆるふわノンexデッキ」も終了となってしまう。
しかし、新カードの登場で必ず新たな「ゆるふわノンexデッキ」も誕生するはず。1手も間違えられないヒリヒリ感で、「環境」デッキを連続撃破した時の“脳汁”は格別といっていい。みなさんも是非「ノンexデッキ」でのポケポケライフに入信してはいかがだろうか。
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