Dry January(1月はお酒を控える宣言)はSNSを中心に広まったムーブメントだ。もともとは、お金を節約したり、友人や家族とともに健康的なライフスタイルに挑戦するための気軽な取り組みだったが、現在では文化として根付き、#dryjanuaryというハッシュタグまで生まれている。
このムーブメントが注目され始めてから、研究者たちはアルコール摂取の影響を調査するようになった。その結果、少量のアルコールであっても心臓病などさまざまなリスクが増加することが示されている。
アルコールを完全にやめたい人も、量を減らしたい人も、Dry Januaryを目標達成のきっかけにする好機といえる。ここでは、そのためのガイドを紹介する。ほかにも健康に関するヒントとして、睡眠を改善するセルフケアのルーティンや、腎臓の健康に良い食品についての情報も参考にしてほしい。
酒をやめる方法は一つではない。それぞれのライフスタイルに合った方法を探すことが重要で、まずは計画を立てることから始めるのが望ましい。以下のポイントや、実践に移しやすいステップを紹介する。
自分がどのタイミングでどのくらいの量のアルコールを飲んでいるのか、客観的に見直すことが第一歩だ。飲酒が日常に組み込まれていると、実際にどれほど飲んでいるのか把握しづらくなるため、注意が必要だ。
日常に溶け込んでいると、無意識に飲む量が増えている可能性がある。まずは一杯ごとに数えてみて、1日で何杯飲んでいるか確認する。
退屈を紛らわすためなのか、友人や家族との習慣なのか、悲しいときの気晴らしなのか、あるいは単に味が好きで飲んでいるのか。理由を明確にすると、次に同じ感情や状況になったときの対策が立てやすい。たとえば「気分が落ち込むときにワインを飲む」のが常であれば、次は別の方法を試すといった工夫ができる。
「なんとなくやめたい」という動機でも構わないが、アルコールを断ちたい理由を明確にしておくことで、途中で挫折しかけたときの支えになる。何かをやめるのは容易ではないが、はっきりとした目標があればモチベーションを維持しやすい。
アルコールは脳から足先まで、多方面に悪影響を及ぼす。NIAAA(アメリカ国立アルコール乱用・アルコール依存症研究所)によれば、アルコールは思考力を低下させるだけでなく、脳卒中や高血圧、肝硬変を引き起こし、免疫力を弱める恐れがある。また、睡眠の質を乱す場合も多く、睡眠不足は肥満や糖尿病などの健康リスクを高める要因となる。アルコールのマイナス面を理解すれば、やめるメリットをより実感しやすい。
目標を設定するとモチベーションを保ちやすいが、あまりに大きな目標だと遠く感じてしまう場合がある。小さなステップを踏む方法も有効だ。たとえば「今月は週末だけに減らす」「Dry Januaryを機に本格的にやめてみる」など、段階的に取り組むとよい。米依存症センターは「女性は1日1杯」「男性は1日2杯以内」を推奨している。目標を立てる際は、この数値を念頭に置くのも一案だ。
一人での挑戦は難しい場合が多い。信頼できる人々を巻き込み、応援してもらうことで成功率が高まる。
目標と理由をきちんと説明し、協力してもらうと心強い。責任をもって見守ってほしい場合は「もし飲みそうになったら声をかけてほしい」など、具体的な手助けの方法を伝える。場合によっては、一緒に挑戦してくれる仲間が見つかるかもしれない。
同じ目標をもつ人々とのつながりも効果的だ。ネット上には、断酒や節酒に取り組むコミュニティが多数存在する。近くにAA(アルコホーリクス・アノニマス)のグループがあれば参加してみてもよいし、飲まない友人と過ごす時間を増やすのも有益だ。新たな仲間を得たり、古い友人との関係を取り戻す好機となる可能性もある。
(この記事に含まれる情報は教育および情報提供のみを目的としており、健康または医療に関するアドバイスを意図したものではありません。病状や健康目標について質問がある場合は、必ず医療機関にご相談ください)
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)