欧州連合(EU)の欧州委員会は現地時間11月14日、「Facebook」や「Instagram」の運営元であるMetaに対し、「乱用的慣行」を理由に7億9772万ユーロ(約1310億円)の罰金を科した。
問題は、Facebookに組み込まれているクラシファイド広告プラットフォーム「Facebook Marketplace」にある。欧州委はこれによって、Facebookほどリーチの広いネットワークとの密な連携という利点を持たない、他のクラシファイド広告サービスプロバイダーにとって、競争条件が不利になっていると主張している。Facebookユーザーは頻繁にMarketplaceを目にするが、競合サービスはFacebookユーザー向けの広告を出すために料金を支払わなければならない。
欧州委のMargrrethe Vestager競争政策担当委員は声明で、「Metaはオンラインクラシファイド広告サービスのFacebook Marketplaceを個人向けソーシャルネットワークのFacebookと結びつけ、他のオンラインクラシファイド広告サービスプロバイダーに不当な取引条件を課した。これは自社のサービスであるFacebook Marketplaceを優遇するためであり、(中略)EUの反トラスト規則に違反する」と述べた。
欧州委は罰金に加えて、Facebook Marketplaceの優遇をやめるようMetaに命じた。
Metaは欧州委の決定に強く反発し、その決定には損害の根拠が示されていないとして、異議を申し立てる意向を明らかにした。同社は長文のブログ記事を公開し、今回の決定は「オンラインのクラシファイド広告サービスが盛況な欧州市場の実態を無視しており、革新的で便利な新しい方法で消費者の需要に応える新規参入者であるFacebook Marketplaceから、既存の大企業を守るものだ」と述べた。
欧州委のプレスリリース
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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