Appleの元デザイン責任者であるJony Ive氏とOpenAIのSam Altman氏は、詳細不明の人工知能(AI)コンピューティングプロジェクトに取り組んでいる。
The New York Timesによると、「iPhone」「iPad」などApple製品のデザインを手がけたIve氏は、「ChatGPT」「Dall-E」開発企業の最高経営責任者(CEO)であるAltman氏と手を組み、iPhoneほど気を取らせない体験を目指す新しいAI搭載コンピューティングデバイスを開発しているという。
このAIデバイスの詳細は明らかになっていないが、Ive氏とAltman氏は、Appleの共同創業者である故Steve Jobs氏の妻だったLaurene Powell Jobs氏の会社を含む投資家から、すでにプロジェクトの資金を調達しているとされる。資金調達額は、2024年末までに最大10億ドル(約1400億円)に達する可能性があるという。
Ive氏は5年前にAppleを退職した後、デザイナーのMark Newson氏と共同でデザイン会社LoveFromを設立した。同社はAirbnbやFerrariなどをクライアントとしている。
Newson氏はThe New York Timesの取材に対し、「製品が何になるか、いつ発売されるかは未定だ」と語った。
報道によると、この提携は、Ive氏とAltman氏がディナーを共にし、生成AIの力とコンピューティングデバイスに対するその可能性について話し合ったことから始まった。
AI搭載デバイスのコンセプトは、2024年に登場してまだ普及していない数種類のデバイスに続くものだ。手のひらなどの表面をモバイルスクリーンに変えるHumaneの「Ai Pin」は評価が分かれており、返品する人が多いと報じられている。AIを使ってタスクを完了させる携帯端末「rabbit r1」も期待外れだった。
一方、Googleやサムスンなどの企業は、スマートフォンのラインアップに生成AI機能を追加している。先週、Appleは新型の「iPhone 16」シリーズを発売し、今後数週間から数カ月かけて、「Apple Intelligence」機能を搭載していく予定だ。
しかし、私たちがモバイルデバイスに気を取られ過ぎている今、より心を落ち着かせ、気を散らさない体験を提供するものは、消費者にとって魅力的かもしれない。
LoveFromとOpenAIはいずれも、コメントの依頼にすぐには応じなかった。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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