キヤノン、新型ミラーレスカメラ2製品を発表--フラッグシップ「EOS R1」とハイアマチュア向け「EOS R5 Mark II」

 キヤノンは7月17日、新型ミラーレスカメラ「EOS R1」と「EOS R5 Mark II」を発表した。

キヤノンの新製品「EOS R1」(左)と「EOS R5 Mark II」(右)
キヤノンの新製品「EOS R1」(左)と「EOS R5 Mark II」(右)

「EOS R1」--「EOS R」シリーズ初のフラッグシップモデル

 EOS R1は、同社のミラーレスカメラ「EOS R」シリーズ初のフラッグシップモデル。1971年発売の「F-1」以来、同社がフラッグシップモデルに使用してきた「1」の番号を受け継ぐ製品となる。

EOS R1
EOS R1

 センサーは、新開発の裏面照射積層CMOSセンサーを採用。読み出し速度の高速化と、ローリングシャッター歪みの低減を図った。有効画素数は約2420万画素。常用ISO感度は100~10万2400となる。また、新エンジンシステム「Accelerated Captureシステム」を採用し、キャプチャ性能の向上も実現。センサーからの大量のデータを読み出し、高速に解析することで、高速連続撮影、高速AF処理などを可能としている。

新映像エンジンを採用したR1とR5 Mark II
新映像エンジンを採用したR1とR5 Mark II

 エンジンの性能向上などにより、AF性能も進化した。R1では、「Dual Pixel intelligent AF」を採用。測距エリア全域におけるクロス測距への対応や、類似被写体が交錯する場面なども含めた被写体への追従性の向上などを実現している。人物認識では、上半身検知や頭部領域推定による障害物回避などのほか、登録した個人の優先追従機能などを備える。

ボディにはマグネシウム合金を採用
ボディにはマグネシウム合金を採用

 このほか、従来のEOS Rシリーズ最上位機種だった「EOS R3」と同様に、視線入力機能を備えている。EVFを覗いた際に視線の先へAFポイントを動かす機能で、検出フレームレートはR3比で約2倍へと向上している。同機能は静止画撮影専用で、動画撮影時には使用できない。EVFは新開発で、約943万ドットの高輝度モデルを搭載。最高倍率は約0.9倍、フレームレートは120fpsとなっている。

 シャッターは、メカシャッターと電子シャッターを搭載。電子先幕シャッターも利用できる。電子シャッターのローリングシャッター歪みは、高速読み出しの実現により、デジタル一眼レフのフラッグシップモデル「EOS-1D X Mark III」のメカシャッター同等に低減した。連続撮影機能は、メカシャッター使用時で秒間最大12コマ、電子シャッター使用時で秒間最大40コマとなっている。

 動画性能では、6K60p RAWの内部記録に対応。フルHD 60p動画撮影時には、静止画記録もできる。また、映像製作用の「Cinema EOS」シリーズと共通のカラープリセット「カスタムピクチャー」を搭載。Cinema EOSと親和性の高い画作りを可能としている。

カスタムピクチャーの使用イメージ
カスタムピクチャーの使用イメージ

 ボディーは縦グリップ一体型。サイズは縦149.5mm、横157.6mm、質量は920gとなっている。R3よりは一回り大きく、約100グラム重いが、1DX Mark IIIよりは小型軽量だ。素材はマグネシウム合金で、防塵・防滴構造を採用している。また、グリップなどのゴムには新パターンを採用し、グリップ性の向上を図っている。

従来の最上位機種だった「EOS R3」(左)とEOS R1(右)
従来の最上位機種だった「EOS R3」(左)とEOS R1(右)

 R1は、11月に発売する予定。キヤノンオンラインショップでの販売予定価格は、108万9000円となっている。

フラッグシップモデルと一部で同等性能を持つ「EOS R5 Mark II」

 EOS R5 Mark IIは、同社ハイアマチュア向け製品の最上位に位置するモデル。2020年発売の「EOS R5」の後継モデルとなる。

EOS R5 Mark II
EOS R5 Mark II

 R5 Mark IIでは、画像処理エンジン、クロス測距を除くAF性能などで、R1の性能を踏襲している。センサーの有効画素数は約4500万画素。ファインダーはR3やR5などと同等だが、R5比で約2倍の高輝度を実現した。また、電子シャッター使用時のローリングシャッター歪みは、R5比で約40%となっている。

 ボディサイズは、縦101.2mm、横138.5mm。質量は656gだ。R5比では、縦のサイズは若干大きくなっているものの、横のサイズは同じ。質量は6グラム増となっている。また、外付けのバッテリーグリップに対応。グリップは、縦位置撮影用の「BG-R20」のほか、イーサネット端子つきの「BG-R20EP」、イーサネット端子に加え、動画撮影時に配慮した冷却ファンつきの「CF-R20EP」の3製品を展開する。

 また、バッテリーは新製品の「LP-E6P」を採用。静止画撮影枚数は約630枚となっている。従来機種で採用されてきた「LP-E6」もR5 Mark IIで使用可能だが、一部機能が制限されるという。

 R5 Mark IIは、8月下旬の発売を予定。ボディ単品のほか、「RF24-105 L IS UMS」がセットのレンズキットも販売する。キヤノンオンラインショップでの販売予定価格は、ボディ単品が65万4500円、レンズキットが80万8500円だ。

 R1とR5 Mark IIの予約受付は、7月23日10時に開始する。また、銀座、大阪の「キヤノンフォトハウス」、品川の「キヤノンプラザ Sコミュニケーションスペース」、名古屋支店のコミュニケーションスペースでは、7月19日11時より、タッチ&トライを実施する予定。18日10時から予約を受け付ける。

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