Metaは、人工知能(AI)ツールを使って作成されたとみられるソーシャルメディア投稿に付けるラベルを変更する。「Facebook」「Instagram」「Threads」「WhatsApp」の運営会社であるMetaによると、これまでの「Made with AI」に代わって「AI info」という新しいラベルが表示されるという。
Metaの検知機能によって、AIによる改変がごくわずかでも「Made with AI」というラベルが付けられたため、一部のアーティストから批判の声が上がっていたことも、変更の理由の1つだ。
その一例として、元ホワイトハウス写真家のPete Souza氏はTechCrunchに対し、Adobeのトリミング機能では、画像をJPEGとして保存する前にフラット化する必要があり、その動作が原因でAI生成画像として検知されたのではないかと語った。
Metaは米国時間7月1日の発表で、「この業界の企業と協力し、当社のラベル付けのアプローチが意図に沿うようプロセスを改善する一方で、当社のアプリ全体で『Made with AI』ラベルを『AI info』に更新する。これをクリックすれば詳細情報を確認できる」と述べた。
Metaの方針転換は、AI技術がウェブ上で急速に普及していることを示しており、一般の人々が真偽を区別することはますます難しくなっている。
特に懸念されるのは、2024年の米大統領選が11月に迫っている今、悪意のある人々が偽情報の拡散にますます力を入れ、有権者を混乱させる可能性があることだ。
テクノロジー企業は、この脅威に対処しようとしている。OpenAIは5月、同社のAIツールによってロシア、中国、イラン、イスラエルとつながりのあるソーシャルメディアの偽情報キャンペーンを妨害したと発表した。Appleは6月、新たなAI機能群「Apple Intelligence」でもAI生成画像にメタデータを追加すると述べた。
それでも、テクノロジーはそれを検出する企業の能力よりもはるかに速いペースで進化しているようだ。AI生成の誤情報を表す「slop」という新しい用語がますます広まっている。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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