長らく続いている現在進行形の番組でありながら、もはや伝説になりかけているラジオ番組「オードリーのオールナイトニッポン」。そこでよく名前が挙がる「青銅さん」、その人こそ本書の著者である。
作家・脚本家・放送作家として、テレビやラジオの台本なども手掛ける著者が、中でも担当することが多いのはラジオ番組だ。ラジオ番組にはたいてい、近況のトークがある。番組をリスナーとして楽しんでいると、パーソナリティーはやすやすと近況トークをしているように感じられる。ところが、これを最初からできる人は少ないのだという。いかにも話し慣れていそうで、劇場では笑いをとることのできる芸人さんたちでさえ、ラジオのトークがうまくできないことがあるのだ。そこで悩む人がいれば、相談に乗ってアドバイスをするのが著者の役割だ。
本書では、「トーク」について考えてきた著者が、現場の経験を通して培った方法論を整理して紹介する。トークにまつわるいくつもの固定観念を扱った「『面白いトーク』という呪縛」という章から始まり、「トークの構造」や、つまらないトークを反面教師的に分解した「『つまらない』にはワケがある」、さらにトークの語り口を扱った章など、理論から実践まで、いくつものポイントがまとまっている。
「トーク」と聞くと、一般の人には縁遠いものだと感じられるかもしれないが、そんなことはない。私たちはふだんの生活でたくさんの時間を会話に費やしている。トークの構造が理解できれば、その時間をより豊かにすることができるはずだ。
今回ご紹介した「トークの教室『面白いトーク』はどのように生まれるのか」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。
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