私たちが貯金をつくろうと考えたとき、方法はふたつしかない。ひとつは収入を増やすこと、もうひとつは支出を減らすことだ。もちろん収入を増やせるに越したことはないが、転職などの選択肢もあるにせよ、少なくとも短期的には自分の収入を自分で増やせる方法は限られているというのが現実だろう。そうなれば、当然支出を減らすほうに目を向けることになる。しかし今度は、支出を減らそうと決意したところで節約はなかなかうまくいかないという、もう一つの現実に直面することになる。収入に比べればはるかにコントロールしやすいはずの支出を、私たちはなぜか制御できない。いったいなぜなのだろう?
本書では、その原理をわかりやすく説明する。著者はごく普通の会社員でありながら、わずか4年で資産1000万円を達成したという節約オタクふゆこ氏。著者は節約がうまくいかないのは、浪費してしまうからだと指摘する。そもそも浪費はなぜ起こるか。それは日頃から受けているストレスや、思い込みによるところが大きい。ストレスをなくし、固定観念を打破し、メンタルを整えなくては節約は不可能だというのが本書の立場だ。
メンタルに注目するのは、決して精神論や心理主義ではない。私たちは、誰もが自分たちの生活を切り盛りする小さな経営者である。自分が持つリソースをどこに配分するべきなのか、その意思決定に向き合うことからは逃れられない。本書における節約とは、小さな買い物から自分の生き方を見つめ直すことにほかならないのだ。
今回ご紹介した「貯金はこれでつくれます 本当にお金が増える46のコツ」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。
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