楽天モバイルは2月27日、2023年10月に総務省から割り当てを受けた700MHz帯について、ユーザー数やトラフィックの多い都市部から展開する方針を明らかにした。
700MHz帯の電波はいわゆる「プラチナバンド」の一種で、ビル等の障害物があっても背後に回り込みやすく、屋内や地下にも浸透しやすいという特性がある。
楽天モバイルは同周波数帯について「既存の周波数帯やパートナー回線と最適に組み合わせ、コストを制御しながら導入する。ユーザー数とトラフィックの多い都市部から活用することで、通信の高品質化と顧客満足度の最大化に取り組む」とした。
加えて、バルセロナで開催中の通信関連の見本市「MWC Barcelona 2024」に合わせて、700MHz帯の基地局展開でノキア製の無線機を採用することも明かした。
同無線機は、傘下の楽天シンフォニーが開発する仮想化技術を搭載し、仮想化とOpen RANに対応する。同機を新たに置換する1.7GHz帯および700MHz帯対応のアンテナへ、既存の1.7GHz帯用無線機と併設するかたちで取り付けることで、ソフトウェア更新で基地局の運用開始が可能になるという。
楽天モバイルは「独自の仮想化ネットワーク技術と既存の基地局サイトを生かすことで、追加工事から運用までのリードタイムを短縮し、コスト効率よく基地局を展開する」と付け加えた。
楽天モバイルはプラチナバンドについて、2024年5月の運用開始を予定している。
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