シャープは2月15日、電気自動車(EV)の充放電ができるEV用コンバーターを発売すると発表した。太陽光発電、蓄電池、家電、EVがつながる「Eeeコネクト」システムとして提供する。
EV用コンバーター「JH-WE2301」は、EVとパワーコンディショナー間の相互通信、電圧調整、制御の機能を持ち、EVの充放電に使用できる。本体は高さ347mm×幅505mm×奥行き194mmで、重量約23kgのコンパクトサイズ。壁掛けができるため、スペースが限られる駐車場などにも導入できることがポイントだ。
EVコンバーターを蓄電池連携型パワーコンディショナーに接続し、V2Hシステムを構築すれば、太陽光発電、蓄電池の制御に加え、EVの充放電にも対応。太陽光で発電した電気は直流(DC)のまま、EVに充電できるため、ロスが少なく、効率よく自家消費できるとしている。
シャープエネルギーソリューション エネルギーマネジメント事業統轄部エネルギーマネジメント商品企画部部長の佐藤努氏は「現在、生活するには電気が必要不可欠なため、レジリエンスの強化は極めて重要になっている。太陽光と蓄電池を備えた家では、5日ほど停電した災害時でも、冷蔵庫や洗濯機、スマートフォンの充電など、太陽光発電でまかないながら、さらに蓄電池にも充電しながら生活維持できたという事例がある。また、EVは、自然災害時でも移動式電源として活躍できるため、停電が起きていない地域でEVに充電し、停電している地域に電気を運ぶことができる」と、太陽光発電やEVの重要性を説いた。
シャープのクラウドHEMSサービス「COCORO ENERGY」のバージョンアップにより、台風などの気象警報と連動し、従来の蓄電池に加え、EVへの充電にも対応。指定時間にEV接続操作がされていない場合はスマートフォンに通知が届くなどの便利機能も備える。
機器保証に加え、有償の補償サービスを用意し、24時間365日対応するコールセンターも確保。「機器保障が一般的だが、V2Hは夜間に操作することも多く、特有の困りごとがある。そういった中で利用者に使ってもらいやすい提案として用意した」(佐藤氏)とサービス面も強化する。
「シャープは、1959年に太陽電池の開発に着手し、1966年には当時世界最大だった225Wの灯台用太陽電池、1976年には日本初の実用衛星『うめ』にも採用されている。その後、蓄電池、家電、住設機器との連携を果たしてきた。これから重要なアイテムとなるEVとの連携を機に『Eeeコネクト』とネーミングをつけて提案していく。EはEnergy、Environment、Economyを補湯源しており、機器やサービスを『いい感じ』につなぐことで、太陽光で発電したクリーンな電力で環境に配慮しながら経済的にもメリットのあるソリューションを提案していく」(佐藤氏)とした。
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