会社のためなら残業も長時間労働も当たり前、「努力している」姿が評価につながる――そんな時代は過去のものとなった。いま求められるのは、短時間で成果を出すこと。そんなビジネスシーンの変化を認識してはいても、実際にどう働き方を変えればいいのか戸惑っている人も少なくないはずだ。
そこで本書が紹介するのは、「スピード感のある仕事」を実現している人たちの実際の習慣だ。著者の越川慎司氏が代表取締役を務めるクロスリバーでは、815社、約17万3000人のビジネスパーソンの行動を変えるサポートを行ってきた。行動追跡の結果わかったのは、成果を出し続けている人は、新たな仕事が発生した際、すぐに着手する人が圧倒的に多いということだ。仕事ができる人は、「動き出し」が早い、言い換えれば、「初速が早い」。まさに、「仕事は初速が9割」なのである。
本書には、さまざまなデータや行動実験をもとに、初速が早いことの意義や、初速を上げるための準備、テクニックが多数掲載されている。仕事ができる人をイメージで語るのではなく、成果を出し続けている人が実際に習慣にしていることを紹介しているので、説得力は抜群だ。本書の習慣を実践することによって、ムダが削減され、働きがいを感じやすくなるのはもちろん、残業時間を減らし、自分の時間を増やすこともできる。仕事を充実させたうえでプライベートの時間も増えるのだから、自分の人生の満足度が急上昇しそうな期待が持てる。仕事のやりがいと幸せの両立を目指すなら、本書をおすすめしたい。
今回ご紹介した「仕事は初速が9割」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。
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