「Spacetop」コンピューターには目を見張るものがある。このノートPCには画面がない。その代わりに、拡張現実(AR)メガネが付属しており、これを装着すると、100インチの巨大な曲面ディスプレイが目の前に広がる。
出張の多いビジネスパーソンやゲーマーなど、あらゆるユーザーがこのノートPCを選択するようになる可能性がある。周囲にいる人に画面をのぞかれたくない人や、ノートPCの小さなディスプレイに表示範囲を制限されたくない人、あるいは複合現実(MR)に興味を持つ人が、Spacetop開発時にSightfulが想定していたユーザー層だ。
ARに焦点を置いたこのコンピューターは、通常のノートPCのキーボード側と、キーボードに接続されたARメガネからなる。普通のPCと同じように動作し、トラックパッドとキーボードを使って操作できるため、新しい操作方法を習得したり、人前で腕を振り回したりする必要はない。ARメガネには、従来のモニターに表示されるものが表示され、通常のノートPCを操作するのと同じようにSpacetopを操作する。
Spacetopが最初に発表されたのは2023年5月で、アーリーアクセスプログラムを通じて1000台が販売された。プレビューを目的としたそのプログラムが終了し、早期利用者のフィードバックが適用されたSpacetopが今回、2150ドル(約32万円)で購入できるようになった。
仕様については、SightfulのSpacetopには、「Android」のオープンソースのカスタム版と、Qualcommの「Snapdragon XR2」が搭載されており、バッテリー持続時間は約5時間。128GBのストレージと8GBのRAMを備えている。
Appleの最高経営責任者(CEO)であるTim Cook氏が空間コンピューティングについて語るときによくほのめかすように、MRが仕事とエンターテインメントの未来の形になるかどうかは、まだ分からない。しかしまもなく発売される「Apple Vision Pro」や、Spacetop、CESに出展された製品群は、その方向性を示しているようだ。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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