NTTソノリティがBONXを関連会社化--「現場」のコミュニケーションを声と耳で変える

 NTTソノリティは1月18日、ウェアラブルコミュニケーションデバイスを展開するBONXを関連会社化したと発表した。独自の「PSZ」技術を搭載したイヤホンと「BONX WORK」を掛け合わせた音声DXサービス事業の拡大を目指す。

日本電信電話 代表取締役副社長の川添雄彦氏(左)、NTTソノリティ 代表取締役の坂井博氏(中央)、BONX 代表取締役CEOの宮坂貴大氏(右)
日本電信電話 代表取締役副社長の川添雄彦氏(左)、NTTソノリティ 代表取締役の坂井博氏(中央)、BONX 代表取締役CEOの宮坂貴大氏(右)

 関連会社化にともない、スマホとイヤホンの音声ソリューションで現場のDXを推進する「『ゼロからはじめるNTTの現場DX』実質0円 キャッシュバックキャンペーン」を 4月1日から9月30日まで実施する。100ID以上の新規申込みで、「BONX WORK」のエントリープランが利用開始から1年間無料、2年目も半額で利用できるという。

キャンペーン内容
キャンペーン内容

 ここでいう「現場」とは、宿泊、小売、建設、介護・医療など、国内に推定4000万人いると言われるノンデスクワーカーが働く場所を指す。BONX 代表取締役CEOの宮坂貴大氏は「現場で働く方々は、1日や1時間ではなく、1分や1秒の時間軸で働いている。そこでBONX WORKが作り出すのは、直感的で早いインターフェースである声を使い、チームが常時接続されている世界。いつでもどこでもまるで隣にいるかのように快適な声のコミュニケーションができる」BONX WORKのメリットを強調する。

 BONX WORKは、スマートフォンのインターネット回線を使い、独自のグループ通話アプリと純正イヤホンを組み合わせて、複数人での音声グループコミュニケーションを実現するというもの。トランシーバーやインカムに比べ、手軽かつ広範囲で使えることが特徴だ。1IDの年間利用料6000円の「エントリープラン」と年間利用料1万4400円の「ビジネスプラン」を用意する。

 利用人数は無制限で、1ルームの利用最大人数は500人。ルーム内の特定メンバーとだけ会話ができる「プライベートトーク」機能のほか、ビジネスプランでは、テキストや画像、音声を共有できる「チャット」やトークルーム内の会話をテキストに変換する「録音/文字起こし」機能なども備える。

 発表会では、NTTが開発した耳元だけに音を閉じ込める「PSZ(パーソナライズド・サウンド・ゾーン)技術」を搭載した、有線耳スピーカーの片耳モデル「BONX intro knot 3.5M」(価格:未定、発売日:4月)と周囲の雑音をカットし、必要な声だけを届ける「インテリジェントマイク搭載 マイク付きプッシュトゥトークデバイス(仮称)」(価格:未定、発売日:今秋予定)も披露した。

「BONX intro knot 3.5M」
「BONX intro knot 3.5M」
「インテリジェントマイク搭載 マイク付きプッシュトゥトークデバイス(仮称)」
「インテリジェントマイク搭載 マイク付きプッシュトゥトークデバイス(仮称)」

 NTTソノリティとBONXの関連会社化は、NTTソノリティがBONXの株を取得し、資本提携したことによるもの。NTTソノリティ 代表取締役の坂井博氏は「工事現場では騒音があり、大声を出さないと指示が伝わらない、医療・介護現場ではスタッフが秒単位で動いているため、スマートフォンですらタイムラグが生じてコミュニケーションを阻害している。そういった環境では、ミスが起きないよう、顔をあわせた会話が1つの理想ではあるが、現実は難しい。その課題を私たちが持つコア技術によって解決するためには、ソフト面における心強い仲間が必要だと考え、この度BONXを関連会社化し、より連携を強めた」と関連会社化した理由を話した。

 発表会には、日本電信電話 代表取締役副社長の川添雄彦氏も登場。今回の取り組みとIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)との関係性について問われると「IOWNと今回の取り組みがどのように関係するのか興味深いと思う。IOWNは超低遅延などメリットが多いため、製品やサービスをブラッシュアップしていける。相乗効果も高くなるだろう」と今後について話した。

NTTソノリティプレスリリース
BONXプレスリリース

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