次世代規格「Wi-Fi 7」、正式発表--より高速、高効率に

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 高森郁哉 (ガリレオ)2024年01月10日 11時04分

 Wi-Fi Allianceは米国時間1月8日、「Wi-Fi CERTIFIED 7」(Wi-Fi 7)を正式発表した。

Wi-Fiのアイコン
提供:dem10/Getty Images

 「IEEE 802.11be」に基づくWi-Fi 7は、以下のような新機能により高速伝送を実現している。

  • チャネル帯域幅の拡大:Wi-Fi 7では最大チャネル帯域幅が160MHzから320MHz(6GHz帯を利用する場合)に倍増し、より高速なデータ伝送が可能になる。
  • 4K直交振幅変調(4K-QAM):この機能により、「Wi-Fi 6」と比べて伝送速度が20%向上する。
  • マルチリンクオペレーション(MLO):この機能により、デバイスは2つまたは3つの帯域(2.4GHz、5GHz、6GHz)で同時に通信できるようになり、速度と安定性が向上する。
  • 遅延の改善:3つの帯域を統合することで、通信時間の制限が緩和され、データパケットを即座に送信できる可能性が高くなる。この点は、オンラインゲームやビデオ会議など、低遅延が求められるアプリケーションに特に有益だ。
  • MU-MIMOの強化:Wi-Fi 7では、サポートするマルチユーザー・マルチインプット・マルチアウトプット(MU-MIMO)の空間ストリーム数が増える。これにより、ルーターはより多くのデバイスと同時に通信可能になり、特に混雑した環境でのネットワーク効率が向上する。
  • マルチリソースユニット(Multi-RU):1ユーザーに複数のリソースユニットを割り当てられるようになるため、より効率的な伝送が可能になる。

 Wi-Fi 7は従来と同じ2.4GHz、5GHz、6GHz帯で動作するので、前標準との下位互換性がある。ただし、古いデバイスでWi-Fi 7のネットワークに接続しても、その高い性能や新機能の多くは利用できない。

Wi-Fi Alliance
Wi-Fi CERTIFIED 7

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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