最新の人工知能(AI)テクノロジーがVolkswagenの車に搭載されれば、音声コマンドを使ってフロントガラスの霜を取り除いたり、恋愛に対して再び前向きになる方法についてアドバイスを求めたりできるようになるかもしれない。
ドイツの自動車メーカーVolkswagenは「CES 2024」で、大規模言語モデル(LLM)と呼ばれるAIテクノロジーを使って自動車向けの音声コントロールインターフェースを開発するCerenceと提携したことを発表した。同社の「Cerence Chat Pro」は、自動車に関連した数千の質問やタスクを処理するように訓練された独自のLLMに、2022年後半にAIをメインストリームに押し上げた汎用LLMであるOpenAIの「ChatGPT」を統合したものだ。
このアプローチにより、Cerenceが自社開発したLLMは、「室内灯を付けて」といったコマンドに対応したり、「この車のバッテリーはどこにありますか」といった、取扱説明書で調べる必要がありそうな質問に回答したりできるようになる。また、「ラシュモア山に彫られている大統領は誰ですか」「カリフォルニアのセントラルバレーで最もよく獲れる作物は何ですか」など、回答できない質問を投げかけられた場合には、ChatGPTにその質問を転送する。この機能により、自動車がもっと使いやすく楽しいものになるというのが両社の考えだ。
このAIテクノロジーは、新型の「Golf」、電気自動車の「ID.7」「ID.4」「ID.5」「ID.3」、最新の「Tiguan」「Passat」といった欧州のVW車の一部で2024年第2四半期から利用可能になる。
Cerenceは、Microsoftとの提携を通じて、OpenAIのChatGPTテクノロジーを利用する。
Volkswagenの公式発表この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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