ITパーソンが今読むべきビジネス書トップ10--「頭のいい人」の伝え方の共通点とは?

フライヤー編集部2023年12月28日 08時00分

 ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してその内容を伝える「flier(フライヤー)」。ITパーソンはもちろん、IT企業が社員教育の一環として法人利用しているケースが増えている。

 この記事では、flierで紹介している本の中から2023年にITパーソンに読まれた本のベスト10を紹介したい(集計期間:2023年7~11月)。今回のランキングは「言語化」「生活習慣」「仕事効率化」がキーワードとなった。仕事の効率を上げるとともに、円滑な人間関係を築いたり、健康的で豊かな生活を送ったりしたいと考える、向上心あふれるITパーソンが多いことがうかがえる。気になった1冊があればぜひ、手に取ってほしい。

1位:「頭のいい人は『短く』伝える」(大和書房)

「頭のいい人は『短く』伝える」
「頭のいい人は『短く』伝える」

 伝える力は仕事を円滑に進める上で欠かせないものだ。本書は、言いたいことを4行にまとめる「4行メソッド」により、あなたの「伝える力」を強化してくれる。

 本書では「4行」の型がいくつか紹介されるが、最初にマスターしたいのは〈基本形の4行〉だ。問題提起・意見提示・展開・結論の流れで、シンプルに言いたいことが伝わる型である。

 上司へのちょっとした交渉から客先でのプレゼン、資料作成まで、さまざまなシーンで頼れる1冊だ。

2位:「瞬時に『言語化できる人』が、うまくいく。」(SBクリエイティブ)

「瞬時に『言語化できる人』が、うまくいく。」
「瞬時に『言語化できる人』が、うまくいく。」

 「言いたいことをうまく言語化できない」とモヤモヤすることはないだろうか。プライベートの会話ならいざ知らず、打ち合わせやプレゼンの場でこれが続くと、「この人、大丈夫かな?」と思われてしまいかねない。

 そんな事態を防ぎたいなら、本書がおすすめだ。国内外で多数の受賞歴を誇る電通のコピーライターの荒木俊哉氏が、オリジナルの実践トレーニングを紹介してくれる。

 用意するのはA4の紙とペンだけ。1日2分、このトレーニングを続けるだけで、言語化力があなたの強みになることだろう。

3位:「人生をガラリと変える『帰宅後ルーティン』(文響社)

「人生をガラリと変える『帰宅後ルーティン』」
「人生をガラリと変える『帰宅後ルーティン』」

 「平日は休日のことばかり考えている」「味気ない人生に飽きてしまった」――そんな人には本書を勧めたい。

 本書の著者は韓国のインフルエンサーだ。本業は獣医師であり、かつては仕事から帰ると倒れ込むようにして眠っていたが、「帰宅後ルーティン」を生活に取り入れてからというもの、やりたいことをすべて実現できるようになったという。

 著者が提案する「帰宅後ルーティン」を取り入れると、平日の夜が輝き始めるだろう。副業を始めたい人や生活習慣を整えたい人にぴったりの1冊だ。

4位:『すぐやる』よりはかどる! 仕事を『短くやる』習慣(クロスメディア・パブリッシング)

「『すぐやる』よりはかどる! 仕事を『短くやる』習慣」
「『すぐやる』よりはかどる! 仕事を『短くやる』習慣」

 仕事を早く終えたいとき、あなたはどんな工夫をするだろうか。多くの人は「先延ばしせず、すぐに動き出す」と答えるだろう。

 ところが著者によると、仕事を「すぐやる」と、かえって遠まわりになることがあるという。仕事を早く終えたいなら、「すぐやる」より「まずは考える」が有効だというのだ。

 動き出す前に「どうすれば最短ルートで進められるか?」という観点から、タスクの全体像をイメージせよ――これこそ、著者が本書で伝えたいことだ。見切り発車したばかりに、工程が増えてしまったり、想定していなかったトラブルが発生したり……そうして無駄な時間がかかってしまったタスクに心当たりがある人に、ぜひ本書を読んでもらいたい。

5位:「週末朝活」(三笠書房)

「週末朝活」
「週末朝活」

 2024年こそ朝活に挑戦したい人には本書がイチオシだ。本書では、朝活の第一人者である池田千恵さんが「週末朝活」の魅力や実践のコツを教えてくれる。

 池田さんのある日の「週末朝活」は、朝6時半から高級ホテルのロビーをひとりじめし、ゆったりと週末の計画を立てるというものだ。別の週末には、日の出前から海辺の神社に向かい、徐々に明るくなっていく水面を眺めながら太陽の光を浴びてエネルギーチャージしたという。

 「朝活」というと、ストイックなイメージがあるかもしれない。だが本書が推奨する朝活は、どちらかというと、PCから離れて贅沢なひとときを堪能する「ご褒美時間」である。日ごろ頑張っているITパーソンにぴったりの、わくわくする1冊だ。

6位:「『説明が上手い人』がやっていることを1冊にまとめてみた」(アスコム)

「『説明が上手い人』がやっていることを1冊にまとめてみた」
「『説明が上手い人』がやっていることを1冊にまとめてみた」

 本書は、外資系金融機関に勤務する人気YouTuber、ハック大学のぺそ氏が、ビジネスの最前線で出会った「説明が上手い人」に共通するテクニックをまとめた1冊だ。

 著者は、相手の評価を得る一番確実な方法は結果を残すことだとした上で、説明力があると、結果を出す前に評価が上がると断言している。周囲を見渡しても、説明が上手い人は一目置かれていることのではないだろうか。

 専門的な話題をわかりやすく説明することが求められがちなITパーソン。周囲からの信頼を得て、仕事をスイスイ進めたいなら、本書が力強い味方となってくれることだろう。

7位:「頭に来てもアホとは戦うな! 賢者の反撃編」(朝日新聞出版)

「頭に来てもアホとは戦うな! 賢者の反撃編」
「頭に来てもアホとは戦うな! 賢者の反撃編」

 「気に入らない」という理由だけで他者の足を引っ張る「アホ」。あなたのまわりにも一人はいるのではないだろうか。そんなアホとの戦いに疲弊する人に、本書をそっと差し出したい。

 本書のメインメッセージは、書名のとおり、「アホとは戦うな」だ。アホとの戦いは総じて非生産的だし、精神的を消耗させてしまうだけだからだ。

 ポイントは、アホに絡まれてもとことんスルーして「いたぶりがいがない」と思わせること。その他、成功オーラを消すことや、リスペクトを意識することも効果的だという。本書を読めば、アホにイライラしていた自分から解放されるだろう。

8位:「話し方の一流、二流、三流」(明日香出版社)

「話し方の一流、二流、三流」
「話し方の一流、二流、三流」

 話し方ひとつで、相手との関係は良くも悪くも変わる。相手と良好な関係を築けるようになりたいなら、本書がおすすめだ。

 本書の特徴は「三流は○○する、二流は△△する、一流は××する」の形で、それぞれの話し方を比較している点だ。たとえば「三流は場を考えず、二流は自分のホームで話し、一流はほしい成果の得やすい場で話す」といった具合である。

 話し方に自信がある人にこそ、本書を読んでもらいたい。自分の話し方が二流以下であることに衝撃を受けるかもしれない。

9位:「仕事ができる人が見えないところで必ずしていること」(日本実業出版社)

「仕事ができる人が見えないところで必ずしていること」
「仕事ができる人が見えないところで必ずしていること」

 著者の安達裕哉氏は、有名コンサルティングファームで大阪支社長と東京支社長を歴任した人物で、これまで実に3000社以上の経営者と対峙してきた。2023年を代表するベストセラー「頭のいい人が話す前に考えていること」の著者として記憶している人も多いだろう。

 本書では書名のとおり、安達氏が出会ってきた「仕事ができる人」たちが「見えないところで必ずしていること」が紹介される。

 「最初に案を出す人」になる、自分の意見に反論してみる、相手のおすすめをすべて試す……いずれもすぐにトライできる習慣でありながら、読者の仕事力をアップさせてくれるものばかりだ。年末年始の課題図書にすれば、2024年の躍進は約束されたも同然である。

10位:「仕事で『ミスをしない人』と『ミスをする人』の習慣」(明日香出版社)

「仕事で『ミスをしない人』と『ミスをする人』の習慣」
「仕事で『ミスをしない人』と『ミスをする人』の習慣」

 「忙しくなるとミスが増えてしまう」「うっかりミスが多い」……そんな人には、本書が参考になることだろう。

 本書は「ミスをしない人」と「ミスをする人」の習慣を対比しながら、ミスを減らすコツを提示してくれる1冊だ。

 新年から取り入れたい習慣は「1日3回段取りを見直す」。始業すぐ、昼休みの前、終業2時間前のタイミングで仕事の進捗をチェックし、段取りを見直そう。そうすると、時間のかかる重要な仕事を後回しにしたり、仕事を頼まれるままに引き受けたりすることがなくなり、ミスや納期遅延を減らせるはずだ。

 ミスがなくなれば、仕事はスムーズに進む。残業を減らし、自分の時間を確保したいなら、本書の習慣をマネすることから始めてはどうだろうか。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]