上司とのやり取りがどうもかみ合わない、喫煙室などのクローズドな場で重要な意思決定がなされがち、1on1は時間の無駄だと思っている、チャットツールを嫌う人がいて情報共有に時間がかかる……多かれ少なかれ、どんな組織にもこのような「コミュニケーションの問題」があるのではないだろうか。こうした問題を解決するためのヒントがほしいなら、ぜひ本書を手に取ってほしい。
本書は、沢渡あまね氏の「問題地図」シリーズの最新刊だ。職場のコミュニケーションの「あるある」事象を7つに分類して、それぞれの問題点を丁寧に整理するとともに、解決策を提案してくれる。提示される7つの問題点は、一方通行、階層間の景色が合わない、こそこそ主義、忖度文化、目先主義、とりあえず1on1、コミュニケーションコストの意識がない、だ。
たとえば「とりあえず1on1」の解決策としては、「目的に立ち返る」「事前にテーマを設定する」「日頃から相手を観察する」などが挙げられる。知ってしまえば意外とシンプルだが、忙しい日々の中で、こうした解決策を思いつき、実践に移して、改善する……というサイクルをくり返すのは決して簡単なことではない。
職場の雰囲気を変えたい管理職はもちろん、生産性を上げてもっと快適に働きたいと願うすべての方におすすめしたい1冊だ。
今回ご紹介した「コミュニケーションの問題地図 『で、どこから変える?』意識バラバラ、情報共有できない職場」の要約記事はこちら。この記事は、ビジネスパーソンのスキルや知識アップに役立つ“今読むべき本”を厳選し、要約してアプリやネットで伝える「flier(フライヤー)」からの転載になります。
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