東南アジア諸国の人口統計により適合した大規模言語モデル(LLM)を構築するため、新たな研究イニシアチブが進行中だ。
「National Multimodal LLM Programme」(国家マルチモーダルLLMプログラム)と命名されたこのイニシアチブは、シンガポールが主導し、東南アジアの混在する多様な文化と言語をサポートする人工知能(AI)LLMの開発を目指す。
同国政府の情報通信メディア開発庁(IMDA)、AIシンガポール(AISG)、科学技術研究庁(A*STAR)という3機関が協力し、国立研究財団から7000万シンガポールドル(約77億円)の資金を得て、研究プログラムを立ち上げた。
IMDAは発表の中で次のように述べた。「技術が急速に発展する中、LLMの卓越した能力を開発することが戦略的に求められる。シンガポールとこの地域の文化、価値観、規範は、大半のLLMの起源である西側諸国のものとは異なる」
3機関は、シンガポールを含む東南アジア向けに、この地域の多様な文化や言語に関連する文脈と価値観を理解する、マルチモーダルでローカライズされたLLMを開発することの重要性を強調した。そうした多様性の実現により、例えば、シンガポールの多言語人口における言語間の文脈の切り替えに対応できるようになる。
この研究イニシアチブは、シンガポール国立スーパーコンピューティングセンター(NSCC)の高性能コンピューティングリソースを活用し、マルチモーダルLLMにおける同国の研究および工学の能力を発展させることを目標とする。
IMDAの発表この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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