Salesforceの新しい調査によると、職場で生成AIを使用する多くのユーザーが、雇用主による教育、助言、承認を受けることなく、その技術を利用しているという。Salesforceは、世界14カ国の1万4000人以上の労働者を対象に、生成AIに関する調査「Generative AI Snapshot Research」の最新版を実施した。
この調査の結果、世界中の労働者の4分の1以上(28%)が現在、生成AIを業務で使用しており、半数以上が雇用主の正式な承認を得ることなく使用していることが判明した。また、これとは別に32%が、生成AIをまもなく業務で使用する予定と回答しており、監督下にあるか否かに関わらず、同技術が今後も引き続き浸透していくことは明らかだという。
職場における生成AIの安全な使用とはどのようなものかという問いに対し、回答の上位3件は以下の通りだった。
同じく生成AIの倫理的な使用について、回答の上位3件は以下のようになった。
労働者の64%が、生成AIの結果を自分の成果物として提出したことがあることも明らかになった。労働者の41%は、仕事の機会を確保するために、自分の生成AIスキルを誇張することを考えると回答した。
この調査で明らかになった最も憂慮すべき点はおそらく、世界中の労働者の10人に7人が、生成AIを安全かつ倫理的に業務に使用する方法について、トレーニングを修了しておらず、受けたこともないことだ。
生成AIの使用に関するポリシーは、業界によって異なる。業務に対する生成AIの使用について、ポリシーが大まかに定義されているのは、全業界のわずか15%だ。37%は業務における生成AIの使用について、何のポリシーも定めていない。世界中の労働者の10人に4人近く(39%)が、職場における生成AIの使用について、自分の雇用主は確固たる意見を持っていないと回答している。
職場で生成AIを使用することの全般的なメリットは明白だ。この調査では、労働者の71%が、生成AIは自分の業務の生産性を高めると回答した。また、10人に6人近くが、生成AIによって業務に対する意欲が高まるとした。キャリア上のメリットについては、労働者の47%が、生成AIをマスターすれば職場における自分の価値が高まると回答し、半数以上(51%)が、仕事の満足度が高まるとし、44%が、この技術をマスターしていない人よりも収入が高くなると思うと回答した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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