Looopは11月21日、市場連動型の電気料金プラン「スマートタイムONE」に説明会を実施した。電気代削減効果やアプリの開発状況、ユーザーの声などを発表した。
スマートタイムONEは「日中に余る、太陽光発電由来の安い電力を使って、再エネを最大限普及させたい」という思いから誕生したプラン。は、市場価格に連動した「新しい料金メニュー」を採用しているのがポイントで、基本料金に加え、電力量料金、燃料費調整額などが必要となる一般的なプランに比べ、30分ごとに変動する電源料金と、固定従量料金によって電気料金単価を構成する。
Looop 執行役員電力本部本部長の小川朋之氏は「太陽光発電は出力抑制という形で、日中の電力量が余った部分を捨てていて、これがなんと年間17億キロワットアワーもある。その捨てている時間帯の市場単価は安く、最安値は0.01円。この部分の需要を伸ばすことによって、太陽光発電のみで電気を安く使えるようになる」と仕組みを説明する。
小川氏はスマートタイムONEを導入すると「直近1年の実績で年に6万円以上お得なエリアもある。東京電力管内に住んでいる3人世帯では年間6700円の電気料削減になった」と事例を踏まえて説明。こうした優位性を訴えることで、現在約26万件のユーザー数を2025年度末までには約40万件まで引き上げる計画だ。
あわせて、スマートフォンアプリについても説明した。スマートタイムONEは「30分ごとに変動する電源料金」が特長のため、「今月いくらになるのか」がわかりづらい側面がある。それを受け、アプリのトップページではでは月末時の電気料金予測を表示。加えて、よりお得に電気を使えているか、使用量が先週、先々週と比べて増えたのか、減ったのかがわかるような仕組みになっているという。
こちらのアプリはすでに複数回の改善を加えており、各種変更はユーザーからの声を反映しているとのこと。Looop マーケティング部部長の小林克明氏は「ユーザーへのアンケートを駆使して、意見をもらい、改善を加えている。ユーザーと一緒にいいアプリを目指したい。中長期的にはエネルギーマネジメントを自動化していきたい。直近ではSWITCHBOTのスマートリモコンを連携できる機能を用意し、自宅のエアコンを外から入り切りしたり、温度を変えたりといったことをできるようにした。将来的には電気料金が高くなる直前でエアコンをオフにするなど設定できるようにしていきたい」と今後について話した。
2023年度の下期には、ユーザー向け施策として、お昼の電気を1時間無料で使える「ゼロエネ放題」を実施。これは、2023年夏にユーザーが取り組んだ「小さな節電」「小さなピークシフト」があわさると大きなエネルギーになったことを受け、この取り組みを広げるために実施したもの。この1時間を活用し、EV車や蓄電池に充電するなど効果的な活用が見られたという。
今後は、エネルギーマネジメントを実感し、豊かなライフスタイルを送れる世界を目指し、アプリと機器連携の流れを強化していく方針。小川氏は「お客様にピークシフトをイメージして、行動変容していただくところから始め、便利な世界観を目指してやっていきたい」とした。
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