集合住宅の搬送課題解決に向けロボットフレンドリーな環境構築--ソフトバンクロボティクスら4社

 ソフトバンクロボティクスは10月12日、日鉄興和不動産、日建設計、日建ハウジングシステムとともに実施する「集合住宅における搬送課題解決に向けた実証実験」が、経済産業省の「令和5年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」に採択されたと発表した。

 今回の採択を受け、ソフトバンクロボティクスら4社は、タワーマンションなどの集合住宅での搬送におけるロボットフレンドリーな環境構築に向けて、具体的なロボットのユースケースと経済性の検証を実施する。

採用予定のロボット 提供:Softbank Robotics
採用予定のロボット 提供:Softbank Robotics

 実証実験は、2024年1月より2024年3月までの期間、東京・江東区の集合住宅「リビオメゾン南砂町」において、大手物流業者の協力のもと、ロボットを活用した荷物配送サービスを行う内容。建物の入口から住戸までの最適なロボットの活用方法、ルート設計、利用者との連携方法を検証する。

 実証実験において、ソフトバンクロボティクスは、運搬ロボットを提供。日鉄興和不動産は全体設計と管理を担当する。日建設計は、既存建物のロボフレレベル調査と、実証実験の支援を担当し、日建ハウジングシステムは、既存建物調査、および施設改修支援を担当する。

 参画企業のデータを基に、経済性を担保できる要素を抽出し、ロボット導入に係る費用効果について検証し、受容性を高めることで、さらなる市場環境を醸成したい考えた。

 ソフトバンクロボティクスによると、人手不足などの社会課題を解決するツールとして期待されているロボットは、各分野で需要が高まっている一方で、多くのロボットは、特定の企業活動などの狭い範囲での利用を前提に開発・供給されているため、個別に開発が必要で、高コスト構造となる傾向があり、ロボットの普及を阻害する要因の一つになっているという。

 経済産業省の令和5年度「革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」は、このような状況を打開するため、既存の業務プロセスや設備環境を見直して「ロボットフレンドリーな環境」を構築し、それに基づく実装モデルを開発することが目的だ。

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