セコムは10月12日、セキュリティドローン「セコムドローンXX」(ダブルエックス)を開発したと発表した。日本で初めて、AIを活用して巡回・侵入を監視するという。2024年春に発売する。
セコムドローンXXは、プロペラガード含む本体サイズ(突起部は除く)が、高さ503m×幅1223mm×奥行き1117mm、バッテリー2本と監視装置含む重さが9.8kg。自律飛行時の最高時速は36kmで、最大20分、12km程度飛行できるという。
「セコムドローン」の機能をさらに進化させ、新たに人や車両を検知する画像AIを搭載。監視員が不審者、不審車両を判断し、指定した物体を自動で追跡、撮影できる。飛行時間、速度も大幅に向上し、最大で半径約6kmのエリアを警備できる。
耐風性能を強化、赤外線カメラを搭載したため、悪天候や夜間の監視能力も格段に向上したという。LTE通信対応のため敷地内のWi-Fi通信設備の設置が不要で、より低コストかつ容易に導入できるとしている。
加えて、本体サイズ(離着率状態)が高さ2130m×幅3350mm×奥行き3650mmの格納庫を新たに開発。ドローンの格納、離着陸、バッテリー交換と充電、機体のセルフチェックを全自動で実施できる。バッテリーを自動で交換できるため、短時間で次の飛行を実施できるという。
セコムは、セコムドローンXXを活用し、あらかじめ決められたルートを飛行して安全を確認する「巡回監視」、敷地内に設置するセンサーや監視カメラが検知した侵入者を追跡する「侵入監視」を提供する。
さらに、公共施設の点検業務や災害時の安全確認、河川の見回りなど、セキュリティにとどまらず、さまざまな用途に活用できるとしている。
セコムは2015年12月、敷地内への侵入があった際に不審者を自律飛行で追跡して迅速・的確な対応につなげる、民間防犯用として世界初のセコムドローンを実用化。契約先の敷地内において、レベル3飛行による商用サービスを日本で初めて実現し、約8年もの間、運用実績・ノウハウを積み上げてきたという。
なお、セコムドローンXXは、防衛装備庁の新技術短期実証事業「ドローン等を用いた監視・検査の自動化・効率化」で実証した内容がベースになる。航空自衛隊、海上自衛隊の防衛施設向け監視システムの現地実証試験も進行中としている。
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