バンダイナムコグループの横断プロジェクト「ガンダムプロジェクト」は9月15日、「ガンダムカンファレンス AUTUMN 2023」を開催。そのなかで、「ガンダムメタバース」を期間限定でオープンすることなど、最新情報を公開した。
ガンダムメタバースは、ガンダムを通じたファン同士のコミュニケーションの促進を目指すことを目的としたもの。世界中のファンが集い、語り合い、アニメやガンプラのみならず、UGCなど、さまざまなコンテンツに出会い、ふれあうことができる場所として、バンダイナムコグループがファンと共創していく場としていくという。オープンは10月6~17日の期間限定で、日・米で開設。複数の空間と機能、そしてエンタメコンテンツが実装される。
3D空間(メイン空間)で、プレーヤーはアバターで空間内の多彩なコンテンツにアクセスすることが可能。またUGCミュージアムでは、ファンが作ったガンプラの写真や、後述するガンプラスキャンを用いて生成したCG、そしてカスタムスキルを紹介する動画などを展示する。期間限定オープン時は、事前に準備したものを展示する形式となっている。ほかにも、ECショップ空間を設け、ガンダムメタバースならではの商品ディスプレイにて購入体験を提供する。ECショップでは、6種類のイベント限定ガンプラを販売予定としている。
そして、ガンダム作品にゆかりのあるアーティストによるメタバースライブを実施するライブ空間も用意。メタバースライブ初の公演となるアーティストとして、「機動戦士ガンダム 水星の魔女」Season2のオープニングテーマを担当したyamaさんが出演予定。また、「ガンダムビルドシリーズ」10周年記念映像である「ガンダムビルドメタバース」のオープニングテーマを担当するBACK-ON、エンディングソングを担当するLINKL PLANETもメタバースライブに出演予定となっている。
実装予定の機能として、まずソニーグループの技術を用いて開発した、自身が作ったガンプラをガンダムメタバースへ転送することが可能となる「ガンプラスキャン」を実装予定。期間限定オープン時は、事前にスキャンし準備したものを展示する。また、ガンダムメタバース専用AIキャラクター「メロウ」も登場予定。見ず知らずのファン同士が一緒に盛り上がれる話題を提供するなど、AIキャストとして役割を担う存在となっており、メタバースのチュートリアルや各種機能のナビゲートに加え、ファンからの質問に答えるガンダム質問コーナーを担当予定としている。期間限定オープン時は、日本語と英語での対応としている。
期間限定オープンの発表にあわせて、9月15日から事前登録を開始。事前登録にはバンダイナムコIDの登録が必要となっている。
このほか、ガンダム総合イベントとして「GUNDAM NEXT FUTURE -EAST/WEST/DIGITAL-」を開催予定。東京(EAST)、大阪(WEST)という2つのリアル会場と連動し、ガンダムメタバース内にDIGITAL会場を展開する。映像展開については、「ガンダムビルドシリーズ」10周年記念映像となる「ガンダムビルドメタバース」をガンダムメタバースや、「GUNDAM NEXT FUTURE -EAST-」会場内にて、全3話を先行で公開予定という。
また、2021年4月1日から開始している「ガンプラ」のランナー(プラモデルの枠の部分)をリサイクルし、循環型社会の形成を目指す「ガンプラリサイクルプロジェクト」についてや、2025年日本国際博覧会大阪パビリオン推進委員会と連携協定を締結し、その取り組みの第1弾として、大阪府内の小学校を対象にプラモデルの企画から設計・金型・生産までの工程や最新技術の紹介のほか、プラスチック廃材のリサイクルなど持続可能なものづくりのための取り組みについて学ぶことができる「ガンプラアカデミア」を展開することも触れられていた。
カンファレンスで説明を行った、バンダイナムコグループ チーフガンダムオフィサー(CGO)の藤原孝史氏は、ガンダムメタバースについて、10月の期間限定オープン後、利用したファンからの意見をもとに機能改修やコンテンツのアップデートを実施し、2024年春には、2回目のオープンを予定しているという。その際には、将来的なC2C実現に向けた取り組みとして、まずはファンの活動の記録やUGC活動の支援のため、NFTを活用したファンコミュニティの構築を検討しているという。利用するファンに向けては「忌憚(きたん)のないご意見をいただければ」と語り、バンダイナムコエンターテインメントならびに、ガンダムメタバース技術顧問であるGaudiyとともにガンダムメタバースに関する人材募集も行うことも触れられた。ガンダムメタバースプロジェクト公式サイト内に採用ページを開設している。
なおカンファレンスでは、音楽プロデューサーとして活動しているTM NETWORKの小室哲哉さんも登壇。「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」の主題歌「BEYOND THE TIME」について当時を振り返ったほか、藤原氏と意見交換をするなかで、エンタメの未来について質問されると、パンデミックにより負の状況にあるなかでも、なんとかコミュニケーションをとろうと試行錯誤をした3年間があり、やはりリアルがいいという状況となっているものの、配信など試行錯誤していた時期で培ったテクノロジーも活用されて共存していること、そしてメタバースのような共創できる場所は、今だからこそできるものでもあり、奇跡の時代にいるのではと語っていた。
「GUNDAM METAVERSE PROJECT」公式サイト
「GUNDAM NEXT FUTURE -EAST/WEST/DIGITAL-」特設サイト
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