どのメーカーにも、革新的な企業というイメージを維持することを主目的に開発する製品がある。本当に数多く売れるとは期待されていない。HPは他のメーカーと比べて、そうした製品を開発することがかなり少ない。短時間だが初めて実物に触れてみたところ、折りたためる画面を搭載するPC「HP Spectre Foldable」はその好例で、これまでに見た折りたたみ式やデュアル画面のノートPCの中で、きわめてよくできた製品の1つだ。
HPは、Spectre Foldableを「3in1」デバイスとしている。17インチのタブレット、ノートPC、17インチのデスクトップPCとして利用できるからだ。5000ドル(約74万円)という価格を見ると、大衆市場を狙った製品でないのは明らかだ。HPは考えられるほぼすべての機能とデザイン的なニュアンスを投入し、超薄型で多機能のポータブルPCにそれらを詰め込んだ。米国では、Best Buyで予約注文を受け付けており、10月からはHPのウェブサイトとBest Buyの少数の実店舗にて数量限定(これもまた、市場テスト的な意味合いがあることをうかがわせる)で販売する予定だ。秋には他の一部の国でも提供予定としている。
HPは、これまで見てきたさまざまな種類のデザインを組み合わせ、それをさらに改良している。広げると17インチのタブレットとなり、解像度1920×2560のOLEDディスプレイは、「DisplayHDR True Black 500」認証と(ノートPC向けでは)新しい「IMAX Enhanced」認証を取得している。内蔵のスタンドを使って横向きに置き、同梱されているBluetooth接続のキーボードと組み合わせると、デスクトップPCとして使える。Microsoftの「Surface Pro 9」のようなキーボード着脱式モデルが、キーボードを物理的に接続しなくても利用できるのとほぼ同じような使い方だ。しかし、Microsoftとは異なり、Spectre Foldableにはスタイラスペンとキーボードが同梱されている。
画面を少し折り曲げてノートPCとして使う場合は、2通りの使い方ができる。下側の画面が完全に隠れるようにキーボードを置き、12インチのクラムシェル型ノートPCのように使うか、キーボードを手前に引いて下側画面の下半分に置き、ASUSの「ZenBook Pro Duo」のように下側画面の半分が見えるようにして使うかだ(ただし、この場合はタッチパッドやリストレスト部分が下向きに傾く)。
スタイラスとキーボードは磁気誘導充電方式で、スタイラスはキーボードの前に置いたディスプレイの側面に、キーボードはフロントベゼルの対応する部分に吸着する。これらの磁気ポイントは、いくつかの自動動作にも役立つ。例えば、キーボードの動きを感知すると、「Windows」のスナップ機能を利用して画面のレイアウトを変更できる。ただし、大きな利点は、キーボードを間に挟んでディスプレイを折りたたむと、自動でスリープ状態になることだ。デバイスの中には、面倒な操作をいくつも済ませなければ持ち運べないものもあり、かなり煩わしい。
HPによると、6セル、94ワット時のバッテリーをディスプレイの両端に2分割し、タブレットとして使う場合などに持ったときのバランスを改善したという。
その他の仕様は次の通りだ。
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この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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