米連邦航空局(FAA)は米国時間9月8日、SpaceXの「Starship」再打ち上げの承認に近づく動きをみせたが、その前に数十の改善が必要だと指摘した。SpaceX創設者のElon Musk氏はこれを受け、それらの変更の大半はすでに完了し、打ち上げの準備はできていると述べた。
FAAは同日、4月20日にStarship初の軌道投入試験が「不運な事故」に終わった件に関する調査を終了したと発表した。この試験は、1段目の「Super Heavy」ブースターとStarship本体の分離に失敗した後、意図的に機体が爆破されて終わった。
米国の商業宇宙飛行を監督するFAAは、SpaceXに宛てた書簡で、Starshipの次の軌道投入試験に向けた打ち上げライセンスを発行する前に、63項目にわたる是正措置の実行が必要だと指摘した。
「是正措置には、燃料漏れや火災を防止するための機体ハードウェアの再設計、堅牢性を高めるための発射台の再設計、設計プロセスにおけるレビューの追加、セーフティクリティカルなシステムの分析とテストの追加が含まれる」と、FAAは発表の中で述べた。
FAAはまた「事故調査が終了したといっても、Starshipの打ち上げが即時に再開されるわけではない」と念を押している。
FAAの発表の数日前に、SpaceXとMusk氏はX(旧Twitter)で、Starshipの新型プロトタイプ「Ship 25」が新しいSuper Heavyブースターに搭載され、打ち上げ準備が整ったと投稿していた。
10日、Musk氏はさらに、FAAから求められた項目のうち57件を完了しており、残る6件は今後の打ち上げに関するものだと投稿した。
しかし、筆者や他の記者に共有されたSpaceX宛てのFAAの書簡によると、同社はStarshipの次の打ち上げについて、許可申請をまだ提出していないとみられる。
このため、打ち上げが数日中に行われることはないだろうが、数週間後くらいには何らかの進展があるかもしれない。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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