フィーチャーフォン、シェアはわずかでも売り上げは安定--米調査

June Wan (ZDNET.com) 翻訳校正: 矢倉美登里 吉武稔夫 (ガリレオ)2023年08月28日 10時32分

 Z世代の一部が折りたたみ式携帯電話(フィーチャーフォン)を好んでいるとの報道が1月にあった。アルゴリズムに基づくソーシャルフィードや次々と果てしなく再生される動画を排除し、簡素なT9キーボードを利用することで、デジタルデトックスを目指すものだ。

フィーチャーフォン
提供:June Wan/ZDNET

 大学生だというTikTokユーザーの「Sammy K」は動画の中で、フィーチャーフォンを利用することによるデジタルウェルビーイングを提唱している。分析会社Counterpoint Researchによると、このような考えは、いったんは軽視され姿を消しつつあったフィーチャーフォン市場を盛り上げるのに十分なくらい、人々の心の琴線に触れたようだ。

 フィーチャーフォン市場は、「レトロな携帯電話機」と言い表すのがいちばんふさわしい。昔ながらの折りたたみ式携帯電話やスライド式携帯電話を考えればいい。フィーチャーフォンは機能が限られているため、当然のことながら標準的な「iPhone」や「Android」端末より低価格で、プリペイド式の端末が20ドル(約3000円)で、アンロック端末でも100ドル(約1万5000円)ほどだ。

米通信事業者が提供するフィーチャーフォンブランド
米通信事業者が提供するフィーチャーフォンブランド
提供:Counterpoint Research

 フィーチャーフォンは価格が手頃でありながら、基本的な機能は備えている。現在は米携帯端末市場のわずか2%強を占めるにとどまるフィーチャーフォンだが、2023年には販売高が280万ドル(約4億1000万円)に達し、短期的には安定した販売が続くとCounterpoint Researchは予測している。

 同社によると、ミニマリストやデジタルデトックス運動を支持するユーザーによる需要が最大の増加要因で、次いでB2Bの売り上げ(より費用対効果の高い携帯電話を採用する企業があるため)、そして短期間に使う安いデバイスを求める観光客などの消費者による需要が続くという。

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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