築55年の多摩川住宅を大規模マンションへ建替え--共用施設にテレワークスペースも

 多摩川住宅ニ棟団地マンション建替組合は8月7日、同組合の設立を発表した。積水ハウス、小田急不動産、長谷工コーポレーションとともに、築55年の住宅団地を、大規模マンションに建替える。

パークエントランス完成イメージ
パークエントランス完成イメージ

 多摩川住宅は、1960年代の東京への人口集中にともなう深刻な住宅難に対処するため、大規模な集合住宅として1968年に完成した。かつては公社初のマンモス団地としてにぎわったが、団地建設から50年余が経過し、建物の老朽化による防災性の低下や、地区内の高齢化率の上昇などが顕在化。地区の賑わいや活力の低下が課題となっていた。

 今回の事業には、積水ハウス、小田急不動産、長谷工コーポレーションが、参加組合員として参画。マンション建替え等の円滑化に関する法律に基づいて、1968年竣工の築55年、522戸の住宅団地を、1217戸の大規模マンションに建替え、再生する。工事着工は2024年度に予定している。

 建替えは、公園を中心とした自然の中の住まいをコンセプトに、約5haの敷地のうち、約1haを公園や遊歩道とする計画。多摩川沿いの自然豊かな立地に調和する、緑豊かなまちづくりに取り組む。

 敷地内の東西、南北を貫通する歩行者空間に沿って、カフェラウンジやキッズルーム、テレワークスペースなどの共用施設を配置することで、にぎわいを創出し、多様な世代の交流を促進する。耐震性・耐久性や設備のメンテナンス性に優れた長期優良住宅の認定も取得する予定だ。

 当組合は、東京都狛江市西和泉二丁目および同調布市染地三丁目において、コンサルタントのユーディ都市建築研究所とともに、行政協議や全権利者との合意形成を推進する「多摩川住宅ニ棟団地マンション建替え事業」が、7月20日に狛江市の認可を受けて設立したもの。

 2007年に「多摩川住宅街づくり協議会」を発足し、管理組合員の発意により当団地のあり方を検討し、2014年に建替え検討を本格化する「建替え推進決議」実施。2022年12月に、区分所有法に基づく「団地一括建替え決議」を可決した。

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