Archer Aviationは、米国防総省(DoD)とのあいだで、最大6機の垂直離着陸可能な電動マルチコプター(eVTOL)「Midnight」を米空軍へ納入する契約を締結した。契約金額は、最大1億4200万ドル(約204億400万円)になる。
国防に関するさまざまな活動でeVTOLの可能性を評価するため、DoDは2021年にArcherと契約を結び、評価プログラムに取り組んでいた。今回の契約は同プログラムを拡大したもの。Midnightを空軍へ納入することに加え、飛行試験データの追加提供、認証試験報告書の提供、パイロットの訓練実施、整備手順書などの作成といった項目も契約に含む。
Archerの開発したMidnightは、低速での離着陸時に必要な揚力を発生するためのローター6個と、垂直飛行と水平飛行の両方で使用する角度変更可能なローター6個という、合計12個のローターを備える固定翼機。量産向け機体で、積載能力は1000ポンド(約454kg)以上。パイロット1人と乗客4人を乗せられる。
航続距離は100マイル(約161km)。充電は約10分で済み、飛行の合間に済ませられるとしている。20マイル(約32km)ほどの区間を往復する用途に適していて、自動車だと60分から90分かかる移動を、10分から20分程度に短縮できると見込む。
Midnightの量産は、自動車メーカーグループのStellantisが支援している。また、United AirlinesはArcher製eVTOLを100機購入する予定。
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