「Facebook」「Instagram」、そして現在は「Threads」も運営しているMetaは、さまざまなパーソナリティを持つAIチャットボットを提供する計画だという。Financial Times(FT)が米国時間8月1日に報じた。同社の各種ソーシャルネットワークで、より複雑なやり取りをするために使用できるという。
同社は、「persona」と呼ばれるチャットボットを早ければ9月にも発表する可能性があると記事は報じている。Metaがこれらのチャットボットを提供するのは、サーファー目線で旅行のアドバイスを行うなど、検索やリコメンドを改善し、楽しく「遊べる」オンラインパーソナリティをユーザーに提供するためだという。同社が構築しようとしているそのようなAIペルソナの1つが、Abraham Lincoln元米大統領をデジタルで復活させたものだ。
この計画が成功すれば、これらのAIチャットボットが、Metaの各種サービスを毎月利用する40億人のユーザーエンゲージメントを高めるために役立つ可能性がある。それは、成長がますます困難になり、TikTokなどの競合サービスが人々の関心を集める中で、Metaが抱える大きな課題の1つだ。Metaは2023年に入って、人工知能(AI)の取り組みを強化しており、同社最高経営責任者(CEO)のMark Zuckerberg氏は当時、その目的を、同社製品の「質を向上させ」、より「クリエイティブで表現豊かなツール」を構築するためと述べていた。
AIチャットボットは、Meta最大の収益源であるターゲット広告に役立つ、新たな大量の個人情報を同社にもたらす可能性もある。検索エンジンは既に、ユーザーが入力する情報に基づいて広告を表示するが、AIチャットボットは、ユーザーの関心と属性を新たな次元で捉えて、よりきめ細かなプロファイリングを可能にする可能性がある。プライバシーは、同社最大の課題の1つであり、規制当局は既に、警戒心を持ってAIを注視し始めている。
Facebookは、数十億人のユーザーと深いAI専門技術を保有している。同社は7月に、独自の大規模言語モデル「Llama 2」を公開した。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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