大病院の初診予約をネットでしやすく--メドピア子会社、大病院向けにWeb予約申込システム

 メドピアの連結子会社であるやくばとは7月28日、高度急性期医療を担う大病院向けのWeb予約申込システム「やくばと病院予約」の提供を開始したと発表した。

大病院向けのWeb予約申込システム「やくばと病院予約」
大病院向けのWeb予約申込システム「やくばと病院予約」

 病院の機能分化の考え方から、高度急性期医療を担う大病院の受診は、かかりつけ医などからの紹介状が必要だ。しかし、大病院の初診予約は、患者自身もしくは、紹介元医療機関から受診予約をすることが一般的。診療科が細分化されているため、医療機関での確認・判断事項が多く、Web予約が浸透していないため、大半の大病院では電話予約が主となっている。

患者向けサンプル画面
患者向けサンプル画面

 電話予約は、患者の就労時間外にあたる早朝や昼休みなどに集中する傾向がある。加えて、医療機関での対応リソースが限られていることから、電話がつながらないことを理由として、予約ができないケースが発生しているという。

 このような状況が継続すると、日中に電話予約ができない働く世代などの早期受診・早期治療が実現できず、将来的な医療費の増大につながる可能性もある。また、大病院にとっても、電話予約は患者から聞くべき項目が多く、業務負担という課題がある。こうした課題の解決に向け、やくばと病院予約の提供を開始した。

病院向けサンプル画面
病院向けサンプル画面

 24時間365日、Webで初診予約の申し込みができるようになることで、曜日や時間を問わずに予約が可能となる。さらに、病院スタッフの判断を介在できる仕組みとすることで、大病院の予約実態に合わせた予約業務が行えるという。

 同社では、正式リリースに先立ち、4月3日から日本大学医学部附属板橋病院で先行導入を実施。効果検証を行っているという。日本大学医学部附属板橋病院では、紹介状持参の患者の初診予約を、電話にて受け付けていたが、患者の初診予約の利便性向上を目的として、やくばと病院予約の運用を開始。Webと電話での2つの方法で初診予約が可能となった。

 電話での予約は、平日の8時半から19時、土曜日の8時半から12時の受付時間に対して、Webでの予約申込は24時間365日の受付が可能な形で運用。

 その結果、やくばと病院予約での予約数は、4月の初月で166件、5月224件、6月196件と推移。その間も、電話予約の件数は大きく減少せず、電話とWebを合わせた予約数自体の増加につながる結果が出ている。

 なお、4月から6月に予約された586件のうち、電話予約ができない休日や早朝・深夜の予約が226件と全体の約4割を占めている。これまで電話予約では対応できていなかった人が、Webで予約申込を出来るようになったことで、全体での予約数が増加したと推定。同社は今後も、病院や薬局における患者の予約体験の向上を通じて、医療機関のDXをサポートしていくとしている。

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