欧州連合(EU)の新しい規制のおかげで、次世代の携帯型ゲーム機に、ユーザーが自分で交換できるバッテリーが搭載される可能性がある。
EU理事会は10日にこの規則を採択した。同規則は、サステナビリティの強化と廃バッテリーの削減を目的としている。
「バッテリーは、脱酸素化に向けた重要な要素だ」と、スペインのTeresa Ribera環境移行大臣は声明で述べた。「使用期間を終えたバッテリーには、多くの貴重な資源が含まれており、それらの重要な原材料を再利用できるようにしなければならない」(Ribera大臣)
この規制は、「廃棄されるすべてのポータブルバッテリー、電気自動車(EV)バッテリー、産業用バッテリー、(自動車や機械に主に使われる)SLI(始動、照明、点火)バッテリー、軽量輸送手段(LMT:電動バイク、電動自転車、電動スクーターなど)用バッテリーに適用される」と、EU理事会は述べている。
Eurogamerが現地時間7月17日に報じたところによれば、この規則の対象には、「Nintendo Switch」や「Steam Deck」のような携帯型ゲーム機も含まれるという。
これは、2027年までにユーザーが自分の携帯型ゲーム機のバッテリーを取り外して交換できるようになることを意味する。ポータブルバッテリーは「製品ライフサイクルの任意の時点において、エンドユーザーによって簡単に取り外しおよび交換可能」でなければならないと、新規則には定められている。
企業各社は、バッテリーのコンポーネントとリサイクル部品に関するラベル表示と情報開示のほか、より詳しい情報を提供するQRコードや、電子「バッテリーパスポート」なども義務付けられることになる。ラベル表示は2026年中、QRコードは2027年までに義務化が開始される予定だ。
この新規制が適用されるのはEU域内のみだが、ゲーム機メーカーは、欧州市場に対して別の製品を製造する代わりに、全世界でバッテリーを交換可能にする可能性がある。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス