生成人工知能(AI)を利用して労力や時間を節約したいと考える消費者が増える中、このようなツールから生成されるコンテンツを信頼している消費者の割合が73%に上ったとする調査結果が発表された。生成AIに対する信頼度が最も高い国はノルウェー、最も低い国はシンガポールだった。
また、生成AIをめぐる最新のトレンドについて知っていて、かつ利用していると答えた回答者は51%と半数をわずかに上回ったことが、オーストラリア、日本、スウェーデン、米国、英国など13の市場の1万人を対象としたアンケート調査で明らかになった。今回発表された調査結果は、Capgemini Research Instituteが2022年4月~2023年3月に実施した検索分析と2022年10月~2023年4月に実施したソーシャル分析によって補完されている。
生成AIツールの利用目的については、電子メールやレポートなどのコンテンツ作成がおよそ52%、ブレインストーミングが28%だった。また、23%の人が、科学、歴史、技術などさまざまなトピックに関する一般的な情報を収集するためにAIツールを利用していた。
最も利用頻度の高いツールはチャットボットで、回答者の15%が1週間に2回以上利用していた。それに続くのは、生成AIを利用したゲームスタジオやゲームアプリケーションなどゲーム関連で、その割合は11%となっている。
さらに、アニメのキャラクターをモチーフにしたAIアートがアジア太平洋地域とカナダで人気が高かったという。ただしユーザーは、誤った結果や不正確な結果が生成されることを理由に、アート分野で生成AIを利用することに慎重な態度を示していた。
全体的に見ると、このようなツールによって生成されるコンテンツに信頼を置いている人の割合は、ノルウェーが79%と最も高く、スペインが75%でその後に続いた。一方、最も信頼度が低かったのはシンガポールとドイツで、どちらも70%だった。
生成AIの支援によるファイナンシャルプランニングについては、世界全体で半数を超える53%の回答者が信頼を置いていると回答した。この分野のツールには、OpenAIの「GPT-4」を利用した「Alpha」や「ChatGPT」を利用した「FinChat」などがある。
さらに医療については、67%の回答者が医療に関する診断やアドバイスを生成AIから受けることが役立つと述べ、63%の人がより精度が高く迅速な創薬に生成AIが役立つことへの期待感を示していた。また、人間関係、人生設計、キャリアプランに関するアドバイスを生成AIに求めると回答した人も66%に上っていた。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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